マニラ・ウォーター

マニラ・ウォーター・カンパニー（Manila Water Company, Inc.）

概要

マニラ・ウォーター・カンパニーは、フィリピンのマニラ首都圏東部において、600万人以上の住民に対して上下水道サービスを提供する企業です。この会社は、地域で唯一の水道事業者として知られ、アヤラ・コーポレーションの子会社であり、いくつかの国際企業と協力関係にあります。1997年に設立され、2000年から本格的に操業を開始しました。2005年には上場企業となり、以来水道事業を拡大させています。

歴史

1997年8月1日、マニラ首都圏の水道が民営化される過程で、マニラ・ウォーターはMWSS（マニラ首都圏上下水道供給公社）から東部地域の水道権を取得しました。これにより、同社は25年の運営権を得て、2022年までの契約を結びました。その後、2009年には運営合意がさらに15年間延長されることとなります。

同社は、貧困層への水供給を支援する「Tubig Para Sa Barangay」プログラムを立ち上げ、160万人の住民に手ごろな料金で飲料水を提供しています。また、学校や病院などの公的機関への水供給に取り組むなど、社会的責任も果たしています。

事業展開

マニラ・ウォーターは、マカティ、マンダルヨン、マニラ南東部、マリキナ、パシッグなど、複数の地域で上下水道サービスを提供しています。特に、南部のラグナ州では成長著しい地域での水供給を行っており、AAAウォーターを完全子会社化して70%の株を取得しました。この合弁会社では、工業地域における多国籍企業との協力により、安定した水の供給が行われています。

さらに、2012年には、セブ州での用水供給計画の契約を共同事業体として獲得し、さらなる地域拡大を目指しています。

事業戦略と社会的責任

同社のスローガン「Care in Every Drop」は、水の重要性を強調するものであり、持続可能な開発に向けた取り組みも行っています。持続可能開発に関する社内委員会を設置し、社会的、環境的責任に基づいた事業運営を行い、初の持続可能性報告書を発表したことでも評価されています。

持株構成

マニラ・ウォーターの主要な株主は、アヤラ・コーポレーション（32.07%）、三菱商事（8.31%）、国際金融公社（6.04%）など多岐にわたります。この多様な株主構成は、同社の持つ影響力と安定性を強化しています。

姉妹企業

マニラ・ウォーターは、マニラ・ウォーター・インターナショナル・ソリューションズ、マニラ・ウォーター・トータル・ソリューションズ、ボラカイ島水道会社など、多くの姉妹企業を持ち、地域を超えて水道事業を展開しています。これにより、アジア太平洋地域における水供給の確立と他国への展開を実現しており、フィリピン国内外での事業を拡大中です。

まとめ

マニラ・ウォーター・カンパニーは、急速に発展するフィリピンの首都圏において、持続可能な水道事業に取り組んでいる企業です。地域社会への貢献を重視し、多 岐にわたるプロジェクトを展開することで、飲料水供給の質の向上を図っています。

もう一度検索