マリア・アンナ・ヨーゼファ・フォン・エスターライヒ (1683-1754)

マリア・アンナ・ヨーゼファ・フォン・エスターライヒ（1683年9月7日 - 1754年8月14日）は、ポルトガル王ジョアン5世の王妃として知られています。彼女は、神聖ローマ皇帝レオポルト1世と皇后エレオノーレ・マグダレーネの娘として生まれました。ポルトガルでは、マリア・アナ・デ・アウストリアという名で親しまれました。

1708年、マリア・アンナは母方の従弟にあたるジョアン5世と結婚し、生涯で7人の子供をもうけました。彼女の子供たちは、後のヨーロッパ王室に大きな影響を与えることになります。

彼女の子供たちは以下の通りです。

バルバラ・デ・ブラガンサ（1711年 - 1758年）：スペイン王フェルナンド6世妃
ペドロ（1712年 - 1714年）：第14代ブラガンサ公
ジョゼ1世（1714年 - 1777年）：ポルトガル王
カルルシュ（1716年 - 1730年）
ペドロ3世（1717年 - 1786年）：マリア1世（ジョゼ1世の娘）の王配
アレシャンドレ（1723年 - 1728年）

1742年、ジョアン5世が卒中により体の麻痺が残ると、マリア・アンナは夫に代わって国務を司るようになりました。彼女は政治的な手腕を発揮し、ポルトガルを安定へと導きました。1750年にジョアン5世が亡くなると、王太子ジョゼが王位を継承しましたが、マリア・アンナの影響力は依然として大きいものでした。

1754年、マリア・アンナ・ヨーゼファは生涯を閉じました。彼女の遺体はリスボンに埋葬されましたが、心臓はウィーンに運ばれ、皇室の納骨堂に納められました。これは、彼女がハプスブルク家の一員であったことの象徴と言えるでしょう。

マリア・アンナ・ヨーゼファは、王妃としてだけでなく、政治家としても卓越した能力を発揮し、ポルトガルの歴史に名を刻みました。彼女の生涯は、困難な時代においても、女性がリーダーシップを発揮できることを示しています。

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