マリオカート 〜クッパの挑戦状〜

マリオカート ～クッパの挑戦状～

「マリオカート ～クッパの挑戦状～」（英: Mario Kart: Bowser's Challenge）は、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン、ユニバーサル・スタジオ・ハリウッド、そして建設中のユニバーサル・エピック・ユニバースに展開される、任天堂の人気ゲーム『マリオカート』シリーズを題材としたライド・アトラクションです。

アトラクションの概要

このアトラクションは、外観や待ち列がクッパ城を忠実に再現しており、巨大なクッパの石像や、ゲーム内に登場するトロフィーなどが展示されています。さらに、クッパの書斎を覗くこともでき、ゲストはゲームの世界観に没入できます。

アトラクションのメインは、ゲストがマリオチームの一員として、クッパチームとカートでレースをするという体験です。専用のサンバイザーとARゴーグルを装着し、4人乗りのカートに乗り込みます。カートはレールに沿って進み、水中やレインボーロードなど、ゲームでお馴染みのコースを巡ります。

ゲストは各座席に設置されたハンドルを使って、レース中にアイテムボックスから手に入る「ミドリこうら」をクッパチームに投げつけたり、ARゴーグルに表示される矢印に従ってハンドルを操作しコインを集めたりします。さらに、「パワーアップバンド」をライドのハンドルにある「M」マークにかざすことで、獲得したコインを公式アプリに記録することができます。

プレショー

アトラクション体験の前に、プレショールームでアトラクションのルールや注意事項がビデオで説明されます。このプレショーでは、操作方法の多くが映像のみで説明されますが、これは『マリオ』シリーズのゲーム自体が操作方法を簡潔にデザインしている点を反映したものです。

「狙う」動作の説明では、顔の向きを使って甲羅を投げる方向を決める仕組みが紹介されます。例えば、顔を上に向けることで上部を狙う様子が2次元アニメーションで分かりやすく示されます。また、メイン画面とサブの4つの画面を連携させることで、4人乗りライドのゲストそれぞれに個別の説明を行う仕組みは、テーマパークにおける新しい発想として注目されています。

ARゴーグル

このアトラクションは、ARゴーグルを使用したパーク初の本格的なライドアトラクションです。従来のXRライドでは、VRゴーグルの装着に時間がかかり、回転率に影響を与えることや、アトラクション中にゴーグルがずれてしまうという課題がありました。

これらの課題を解決するために、グラスとヘッドバンドを分離する方式が採用されました。プレショー前に、マリオの帽子をデザインしたヘッドバンドを配布し、ライド乗車後にヘッドバンドにARグラスを装着する仕組みです。これにより、ゲストは自身の頭にしっかりとフィットさせることができ、快適にアトラクションを楽しめます。また、ヘッドバンドのサイズ調節がダイヤル式であるため、簡単に調整できます。

さらに、ゲストの体に直接触れるのはヘッドバンドのみで、ARグラスはライドに据え置かれたまま使用されるため、ヘッドバンドだけを洗浄すれば衛生面の問題も解決されます。

受賞

「スーパー・ニンテンドー・ワールド」と本アトラクションは、2021年11月17日にテーマエンターテイメント協会（TEA）が選定する「THEA賞」を受賞しました。本アトラクションは、「アウトスタンディング・アチーブメント部門」の「革新的技術分野」で評価されました。

THEA賞は、「ゲストが個々にユニークな体験を通じて主体性や没入感を味わい、テーマパークにおけるインタラクティブ性の概念が大きく進化し、新たな段階に到達した」と称賛しました。

ユニバーサル・パークス＆リゾーツ副会長のマーク・ウッドベリー氏は、「ユニバーサルのテーマパークでしか味わえない体験をお届けするために、革新的な技術を採用し、物語性や冒険体験を融合させてきた。このような賞をいただけたことに、チーム一同大変感謝している」と述べました。

また、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンは、「今回の受賞を励みに、リアルエンターテインメントならではの一体感と“超熱狂”を提供する場所として、更なる品質向上に取り組み、皆さまに選ばれる場を目指して努力してまいります」と表明しました。

脚注

マリオカート 〜クッパの挑戦状〜 - ユニバーサル・スタジオ・ジャパン
マリオカート 〜クッパの挑戦状〜 - スーパー・ニンテンドー・ワールド スペシャルWEBサイト

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