マリー・ミュラー

マリー・ミュラー：ルクセンブルクを代表する柔道家

マリー・ミュラー（Marie Muller）は、1985年7月29日生まれのルクセンブルクの女子柔道選手です。ドイツのバーデン＝ヴュルテンベルク州フィルダーシュタット出身で、階級は52kg級、身長163cm。

ドイツからルクセンブルクへ

7歳で柔道を始めたミュラーは、当初ドイツ代表として48kg級で活躍し、ヨーロッパU23柔道選手権大会で3位に入賞しました。2005年からは52kg級に階級を上げましたが、2006年に膝を負傷し、約8ヶ月間のリハビリを余儀なくされました。その期間中、ルクセンブルクのスポーツクラブから代表としての参加を打診され、熟考の末に快諾。2007年からはルクセンブルク代表として国際大会に出場することになりました。

国際舞台での活躍

ルクセンブルク代表となったミュラーは、欧州小国競技大会で2007年から3連覇を達成。2008年の北京オリンピックにはIJF推薦で出場しましたが、初戦で敗れ9位に終わりました。2010年にはグランドスラム・リオデジャネイロで決勝に進出し、中村美里選手と対戦。しかし、惜しくも敗れました。同年の世界選手権では、西田優香選手との3回戦でGSまでもつれ込む激戦を繰り広げましたが、僅差で敗退しました。

2012年のロンドンオリンピックでは大陸枠で出場し、開会式ではルクセンブルク選手団の旗手を務めました。準々決勝ではヤネト・ベルモイ選手に敗れ、3位決定戦でもロサルバ・フォルチニティ選手に敗れて5位に終わり、メダル獲得はなりませんでした。

トレーニング環境

ミュラーはルクセンブルク軍から給料を得ていましたが、普段のトレーニングはルクセンブルクではなく、ドイツのエスリンゲンで行っていました。

主な戦績

48kg級
2003年 - ベルギージュニア国際 2位
2004年 - ドイツジュニア国際 3位
2004年 - ヨーロッパU23柔道選手権大会 3位
52kg級
2005年 - オーストリア国際 3位
2005年 - ヨーロッパ選手権 5位
2007年 - 欧州小国競技大会 優勝
2007年 - ヨーロッパU23柔道選手権大会 5位
2008年 - ロシア国際 5位
2008年 - イギリス国際 優勝
2009年 - 欧州小国競技大会 優勝
2009年 - フランス語圏競技大会 3位
2009年 - ワールドカップ・アピア 2位
2010年 - ワールドカップ・ブダペスト 5位
2010年 - ワールドカップ・ワルシャワ 3位
2010年 - グランドスラム・リオデジャネイロ 2位
2010年 - ワールドカップ・タリン 優勝
2010年 - ワールドカップ・マイアミ 3位
2010年 - ワールドカップ・バーミンガム 優勝
2010年 - グランドスラム・東京 5位
2010年 - グランプリ・青島 5位
2011年 - ワールドマスターズ 5位
2011年 - 欧州小国競技大会 優勝
2011年 - ワールドカップ・サンパウロ 5位
2011年 - ワールドカップ・マルガリータ島 3位
2011年 - ワールドカップ・サンサルバドル 2位
2011年 - ワールドカップ・ローマ 5位
2011年 - ワールドカップ・アピア 3位
2012年 - ワールドカップ・ブダペスト 5位
2012年 - ロンドンオリンピック 5位
2013年 - 欧州小国競技大会 優勝
2013年 - 世界選手権 7位
2015年 - 欧州小国競技大会 優勝

マリー・ミュラーは、ルクセンブルクの柔道界を牽引する存在として、記憶されるでしょう。

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