マリー・レクザンスカ

マリー・レクザンスカとは

マリー・レクザンスカ（Marie Leszczyńska）は、1703年6月23日に生まれ、1768年6月24日に亡くなったフランス王ルイ15世の妻です。彼女はルイ16世、ルイ18世、そしてシャルル10世の祖母としても知られています。マリーの父はポーランドの王であり、後にロレーヌ公となったスタニスワフ・レシュチンスキ、その母はカタージナ・オパリンスカです。ポーランド名では、マリア・カロリーナ・ゾフィア・フェリチゥタ・レシュチンスカという名で呼ばれています。

生い立ちと背景

マリーはシレジア地方のチュシェブニツァ（現ドイツにあたるトレブニッツ）で生まれました。彼女の父、スタニスワフは1704年にスウェーデン王カール12世によってポーランド王に擁立されましたが、1710年にはロシア軍に敗れ、王位を追われることとなります。その後、スタニスワフ一家は亡命生活を送り、フランスのアルザス地方での暮らしを余儀なくされました。

ルイ15世は1712年に当時3歳のマリアナ・ビクトリアと婚約しましたが、1725年にその関係は破棄されました。その理由は王の嫡子が得られない不安からであり、宰相がスペインとの関係が悪化することを承知での決断でした。この時、ルイ15世は22歳のマリー・レクザンスカを新たな王妃として迎えることになります。

王妃としての生活

1725年9月5日にルイ15世と結婚したマリーは、信心深く、また教養豊かな女性と見なされました。特に彼女は健康で子宝に恵まれる可能性が高いと期待されていたため、王妃の座を手に入れたと言われています。結婚後、マリーは非常に愛される存在となり、1727年から1738年までに2男8女を出産しました。

しかし多くの妊娠と出産に伴う身体的負担から彼女はルイ15世を拒むようになり、王の愛情は他の女性へと移ることとなります。次第に、彼女は宮廷内で起きる出来事に関心を示し始めるものの、主に信仰に生きる日々を送るようになっていきました。特に、後に王の愛妾となるポンパドゥール夫人に対しては優しさを持って接し、彼女を感動させる場面もありました。

子どもたち

マリーは合計で10人の子どもを出産し、そのうちの1男6女が成長しました。彼らはフランス王家の未来に大きな影響を及ぼすこととなります。主な子どもたちは以下の通りです：

• - エリザベート（1727年 - 1759年）: パルマ公フィリッポ妃
• - アンリエット（1727年 - 1752年）
• - マリー・ルイーズ（1728年 - 1733年）
• - ルイ・フェルディナン（1729年 - 1765年）: 王太子であり、後のルイ16世、ルイ18世、シャルル10世の父
• - フィリップ（1730年 - 1733年）
• - アデライード（1732年 - 1800年）
• - ヴィクトワール（1733年 - 1799年）
• - ソフィー（1734年 - 1782年）
• - テレーズ（1736年 - 1744年）
• - ルイーズ・マリー（1737年 - 1787年）

このように、マリー・レクザンスカは自身の家族とともに、王朝の歴史において重要な役割を担い続けました。彼女の存在は、フランス王室のみならず、欧州全体の政治的情勢にも影響を与えることとなります。

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