マルクス・ヴァンハラ

マルクス・ヴァンハラ：フィンランドが生んだメロディックデスメタルの申し子

マルクス・ヴァンハラ（Markus Vanhala）は、1981年4月2日生まれ、フィンランド出身のヘヴィメタルミュージシャンであり、特にギタリストとしてその名を知られています。彼は、オムニアム・ギャザラムの中心人物であると同時に、インソムニウムのギタリストとしても広く認知されています。日本では、彼のファーストネームが英語読みの「マーカス」と表記されることもあります。

音楽への目覚めと転向

フィンランド南部の港町コトカで育ったヴァンハラが音楽に触れ始めたのは5歳の時。両親の意向でピアノ学校に通い始めます。両親は彼を「第二のモーツァルト、少なくとも第二のシベリウス」に育てようと考えていたようですが、6歳の時にハードロックやヘヴィメタルに出会ったことで、彼の音楽の道は大きく変わります。クラシックピアニストとしての道は早々に諦め、12歳の時にミュージックビデオで見たギタリスト達に憧れ、ギターを手にすることを決意します。

13歳、学校のイブニングパーティーでヘヴィメタルの楽曲をカバーしたのが、彼の初めてのライブ経験です。この時、彼はギターだけでなくボーカルも担当しました。時が経つにつれ、彼の音楽的趣向はよりヘヴィな方向へシフトし、デス、セパルトゥラ、カーカス、アナイアレイターといったバンドを愛聴するようになります。特に、イン・フレイムス、エッジ・オブ・サニティ、アット・ザ・ゲイツ、オーペス、ダーク・トランキュリティなどのメロディックデスメタルバンドや、エンペラー、ウルヴェル、メイヘムなどのブラックメタルバンドに触れたことで、メロディックデスメタルへの傾倒を深めていきました。

オムニアム・ギャザラムの結成と多岐にわたる活動

15歳の時、ヴァンハラはオッリ・ラッパライネンと共にメロディックデスメタルバンド、オムニアム・ギャザラムを結成します。彼にとってこのバンドは初めて結成した「本当の」バンドであり、数々のメンバーチェンジを経ながらも、現在に至るまで活動を継続し、6枚のアルバムをリリースしています。また、2000年にはプログレッシブメタルバンド、マニトウに加入し、3枚のアルバムに参加。マニトウ解散後は、そのメンバーらとハードロックバンド、ウルフトラップを結成しています。さらに、2005年にはプログレッシブメタルバンド、マルプラクティスに加入し、2枚のアルバムに参加。2002年にはブルータルデスメタルバンド、ゴア・ペネトレイションを結成し、ファックフェイス (Fuckface)というステージネームで活動、2枚のアルバムをリリースしました。

その他、2009年にはディアブロ、2011年にはプレッシャー・ポインツのライブミュージシャンを務めるなど、多岐にわたる活動を展開しています。

インソムニウムへの加入

2011年、ヴァンハラはヴィレ・ヴァンニの脱退後、インソムニウムに加入しました。しかし、オムニアム・ギャザラムとの兼ね合いから、加入当初はライブに参加できない時期もあり、その間は元エンター・マイ・サイレンスのツォーマス・ヤッピネンがライブギタリストとして参加していました。

学業と使用機材

学業面では、キュメンラークソ応用科学大学で経営学学士を取得しています。

インソムニウムとオムニアム・ギャザラムでの主な使用機材は以下の通りです。

Jackson USA guitars (King V, Randy Rhoads)
Mesa/Boogie amplification
Marshall cabinets
Seymour Duncan pickups
Effects from Line6, Boss, MXR, TC Electronics
Dunlop Jazz III XL picks

ディスコグラフィー

(詳細なディスコグラフィーは省略。必要に応じて原文参照)

マルクス・ヴァンハラは、その卓越したギターテクニックと幅広い音楽性で、フィンランドのヘヴィメタルシーンを牽引する存在です。彼の今後の活躍から目が離せません。

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