マレー・フィリューン

マレー・フィリューン（Marais Viljoen、1915年12月2日 - 2007年1月4日）は、南アフリカ共和国の政治家であり、1979年から1984年まで同国の大統領を務めました。大統領就任前には、1978年8月21日から10月10日まで大統領代行を務めています。

生涯

郵便局や新聞社での勤務を経て政界入りしました。当時の南アフリカはアパルトヘイト（人種隔離政策）が推進されており、フィリューンは与党である国民党内で穏健派に位置していました。彼は労働大臣などの要職を歴任し、1978年には大統領代行に就任しました。

バルタザール・ヨハネス・フォルスターの後任として、1979年に南アフリカ共和国の大統領に就任しました。フィリューンが大統領を務めていた時代には、南アフリカの大統領職は政治的な権限が比較的弱い国家元首としての役割でした。しかし、1983年に憲法が改正され、大統領は行政府の長として権限を強化されました。この改正後、後任のピーター・ウィレム・ボータは、強化された権限を活用し、アパルトヘイト政策を推進する立場として行動することになります。

2007年1月4日、マレー・フィリューンは心不全のため、プレトリアの病院で91歳で亡くなりました。

人物

穏健派として、アパルトヘイト政策の推進に際して、強硬な手段を避けるよう努めたとされています。しかし、当時の南アフリカの政治状況下において、彼の行動がアパルトヘイト政策の根本的な解決に繋がったかどうかについては、様々な評価があります。南アフリカの歴史において重要な時期に大統領を務めた人物として、記憶されています。

もう一度検索