マロ環礁

マロ環礁（マロかんしょう、英語名: Maro Reef, ハワイ名: Nalukākala）は、太平洋に浮かぶ北西ハワイ諸島に属する火山島です。ホノルルから北西へ約1370km離れた、北緯25度25分、西経170度35分に位置しています。

1820年、ジョセフ・アレン艦長が率いるマロ号によって発見されたことが、その名の由来となっています。人里離れた場所に位置するため、発見されるのが遅れたと考えられています。

マロ環礁は、1934平方キロメートルにも及ぶ広大な水域を誇ります。これは、北西ハワイ諸島の中でも特に大きな規模です。環礁内には、約4000平方メートルの乾燥した地帯が存在しますが、干満の影響を受けやすく、水没することもあります。

マロ環礁周辺の海域は、多様な海洋生物の宝庫です。特にサンゴの種類が豊富で、37種ものサンゴが生息しています。これらのサンゴは、環礁の生態系を支える重要な役割を果たしています。

マロ環礁は、自然の脅威にさらされています。一部の科学者は、荒波によってサンゴ礁が切り離され、死滅する危険性を指摘しています。また、1957年には、バラストを積載したミッション・サン・ミゲル号が環礁に座礁し沈没する事故が発生しました。

マロ環礁周辺では、過去にも海難事故が発生しています。南に位置するダウセット環礁では、1900年 5月14日に帆船マクネア号が沈没しました。乗員33人はボートでレイサン島にたどり着き、全員が生還するという奇跡的な出来事がありました。

マロ環礁は、手つかずの自然が残る貴重な場所である一方、環境問題や海難事故といった課題も抱えています。この美しい環礁を守り、未来へと引き継いでいくために、私たち一人ひとりが意識を高める必要があるでしょう。