マンスリーよしもとPLUS

「マンスリーよしもとPLUS」：お笑い界の今を伝える情報誌

「マンスリーよしもとPLUS」は、吉本興業関連の出版事業を手がけるヨシモトブックスから発行されていたお笑い専門誌です。2009年9月、前身である『マンスリーよしもと』のリニューアルを経て創刊されました。発売元はワニブックスで、毎月1日、500円の価格で発売されていました。

1981年から続く歴史を持つ『マンスリーよしもと』を継承しながらも、「マンスリーよしもとPLUS」では大胆なリニューアルが図られました。ページ数は100ページ以上に増加し、雑誌サイズはA5判からAB判へと拡大。価格も150円から500円へと変更されました。これらの変更は、誌面の充実と情報の深化を図るためのものだったと言えるでしょう。

誌面の内容は、主に吉本興業所属の芸人に関する情報が中心でした。若手芸人の活躍を紹介する記事はもちろんのこと、他誌ではなかなか見られないような大御所芸人へのインタビュー記事も掲載されており、幅広い読者層に訴求していました。特に、毎年1月に発売される新春号は、明石家さんまさんが表紙を務めることでも知られていました。

掲載内容は、芸人の活動報告やインタビュー、コントや漫才などの舞台レポート、そして、読者参加型の企画など多岐にわたっていました。若手芸人のフレッシュな魅力から、ベテラン芸人の貫禄ある芸風まで、多様な視点でお笑いの世界を切り取っていた点が特徴でした。

誌面を彩る連載企画も人気を博していました。例えば、中田カウスさんによる「魁!カウス塾!!」や、笑福亭仁鶴さんによる「仁鶴のつれづれ話」といった連載は、それぞれの芸人の個性あふれる視点で、お笑い界の様々な側面を深く掘り下げていました。これらの連載は、読者にとって、誌面を彩るスパイスとして、長く愛されていたものだったと言えるでしょう。

しかしながら、「マンスリーよしもとPLUS」は2013年5月号（Vol.44）をもって刊行を休止しました。休刊の発表と共に、YNNなどのWebメディアを活用した情報発信への移行が発表されました。これは、時代の変化に対応し、より多くの読者に情報を届けるための戦略的な判断だったと考えられます。

「マンスリーよしもとPLUS」は、紙媒体という形ではその歴史に幕を閉じましたが、数多くの芸人や読者にとって、かけがえのない存在として記憶されています。その影響は、現在でもWebメディアなどを通じて、お笑い界に受け継がれていると言えるでしょう。

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