マーガレット・ハミルトン

マーガレット・ハミルトン：『オズの魔法使』の魔女役で名を馳せた名女優

マーガレット・ハミルトン（Margaret Hamilton, 1902年12月9日 - 1985年5月16日）は、アメリカ合衆国出身の女優であり、舞台、映画、テレビドラマなど幅広い分野で活躍しました。彼女の名前を知らなくても、映画『オズの魔法使』(1939)に登場する西の悪い魔女（Wicked Witch of the West）を演じた女優としてなら、多くの人がその顔を思い浮かべることができるでしょう。

生い立ちとキャリアの始まり

1902年、オハイオ州クリーブランドで4人兄弟の末っ子として生まれたハミルトンは、幼い頃から演劇に親しみ、地元の児童劇団に所属していました。その後、舞台女優としてキャリアをスタートさせ、1933年の映画『舗道の雨』で映画デビューを果たします。当初は舞台を中心に活動していましたが、徐々に映画出演が増え、個性的な脇役として確固たる地位を築いていきました。

『オズの魔法使』と魔女のイメージ

ハミルトンのキャリアにおける最大の転機は、何と言っても『オズの魔法使』への出演です。彼女が演じた西の悪い魔女は、緑色の肌に醜い顔、そして甲高い笑い声が特徴的な、まさに悪役の典型とも言えるキャラクターでした。この作品での演技は観客に強烈な印象を与え、彼女は一躍有名になりました。しかし、同時に魔女のイメージが強く定着し、後年のテレビ番組『セサミストリート』や『Mister Rogers' Neighborhood』でも魔女役としてゲスト出演することが多くなりました。

多彩な才能と晩年の活躍

『オズの魔法使』以降も、ハミルトンは数多くの映画やテレビドラマに出演し、その才能を発揮し続けました。1940年代にはラジオ番組『Ethel and Albert』にレギュラー出演し、1960年代以降はテレビドラマへの出演を増やしました。晩年まで精力的に活動し、様々なジャンルの作品で存在感を示しました。主な出演作品としては、『13ゴースト』(1960)、『アダムスのお化け一家』(1965-1966)、『事件記者コルチャック』(1973)などが挙げられます。

私生活と晩年

1931年にポール・メサーブ（Paul Meserve）と結婚し、一児をもうけましたが、1938年に離婚しています。1985年5月16日、コネチカット州ソールズベリーで心臓発作のため82歳で亡くなりました。

マーガレット・ハミルトンは、その個性的な演技と愛されるキャラクターで、多くの人々に記憶される名女優です。特に『オズの魔法使』の西の悪い魔女役は、映画史に残る悪役として、今後も語り継がれていくことでしょう。

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