マーク・エヴァンス

マーク・ホイットモア・エヴァンス：AC/DC|AC_DC初期を支えたベーシスト

マーク・ホイットモア・エヴァンス（Mark Whitmore Evans、1956年3月2日 - ）は、オーストラリア出身のベーシストであり、1975年3月から1977年6月にかけてAC/DC|AC_DCのメンバーとして活躍したことで広く知られています。彼の演奏は、AC/DC|AC_DCの初期の重要なアルバムに収録されており、バンドのサウンド形成に大きく貢献しました。

AC/DC|AC_DC加入の経緯

元々ギタリストだったエヴァンスは、AC/DC|AC_DCのローディーを務めていた友人、スティーヴ・マクグラスによってバンドに紹介されました。当時AC/DC|AC_DCは4人編成で、マルコム・ヤングがベースを担当していましたが、エヴァンスの加入に伴い、マルコムはサイドギターに転向し、エヴァンスが正式なベーシストとして迎えられました。

エヴァンスは、オーストラリア盤『ハイ・ヴォルテージ』の収録曲を短時間で習得し、すぐにバンドに溶け込みました。彼がAC/DC|AC_DCのメンバーとして初めてテレビ出演を果たしたのは、オーストラリアの音楽番組『Countdown』で、この時は「Baby, Please Don't Go」を演奏しました。この時の映像は、後にDVD『Family Jewels』に収録されています。また、エヴァンスは「It's a Long Way to the Top (If You Wanna Rock 'n' Roll)」や「Jailbreak」といったAC/DC|AC_DCのプロモーションビデオにも出演しています。

突然の脱退

アルバム『ロック魂』のレコーディング後、エヴァンスはリードギターのアンガス・ヤングとの関係が悪化し、最終的にクリフ・ウィリアムズと交代することになりました。ボーカルのボン・スコットは、1977年のインタビューで、ウィリアムズとの交代理由の一つとして、ベース演奏の経験の差を挙げています。エヴァンス自身も当時、「僕にとってもバンドにとっても、この方がいい」とコメントしていました。

ヤング兄弟は、エヴァンス脱退の真相について多くを語っていませんが、当時AC/DC|AC_DCのブッキング・エージェントだったリチャード・グリフィスは、「マークは良い奴過ぎた」と語っています。エヴァンスがAC/DC|AC_DCで最後に演奏したのは、1977年にドイツで行われたライブでした。

AC/DC|AC_DC脱退後の活動

AC/DC|AC_DCを脱退後、エヴァンスはコントラバンドなど、様々なバンドで演奏活動を続けました。1983年には、短期間ヘヴンでミック・コックスの代役としてギターを弾きましたが、このグループはすぐに解散してしまいます。その後、エヴァンスは元バッファローのシンガー、デイヴ・タイスと長年にわたり、様々なバンド編成や名義で活動を共にしました。また、1990年代初頭には、パーティー・ボーイズのメンバーとしても活動していました。

ロックの殿堂入りをめぐる騒動

2003年にロックの殿堂がAC/DC|AC_DCの殿堂入りを発表した際、マーク・エヴァンスとボン・スコットも元メンバーとして顕彰リストに掲載されました。しかしその後、エヴァンスの名前は理由の説明がないまま削除されてしまいます。この殿堂入りについては、エヴァンスも含まれるべきだという意見が強く、その根拠として、当時AC/DC|AC_DCがライブで演奏していた21曲のうち8曲が、元々エヴァンスがレコーディングに参加した曲であることが挙げられていました。

マーク・エヴァンスは、AC/DC|AC_DCの初期のサウンドを支えた重要なメンバーの一人であり、彼の演奏は今もなお多くのファンに愛されています。

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