マーシャ・クロス

マーシャ・クロス：華麗なるキャリアと私生活、そして癌との闘い

マーシャ・クロス（Marcia Cross）は、1962年3月25日生まれ、アメリカ合衆国マサチューセッツ州出身の女優です。彼女は、テレビドラマ「デスパレートな妻たち」のブリー・ヴァン・デ・カンプ役で、世界的な名声を得ました。

キャリア初期

ジュリアード音楽院で演劇を学んだ後、ロサンゼルスのアンティオク大学で心理学の修士号を取得するという異色の経歴を持っています。2005年には、イギリスの心理学専門誌の表紙を飾りました。「デスパレートな妻たち」で演じたブリーも、大学で心理学を専攻したという共通点があります。スターダムにのぼる以前は、ソープオペラ「メルローズ・プレイス」やヒューマンドラマ「エバーウッド」などのテレビシリーズで注目を集めました。

デスパレートな妻たちでのブレイク

2004年から始まった「デスパレートな妻たち」でのブリー役は、マーシャ・クロスのキャリアを決定づけました。完璧主義者で保守的な主婦を演じ、その演技力が高く評価されました。このドラマは世界中で大ヒットし、マーシャ・クロスは一躍トップ女優の仲間入りを果たしました。

私生活

私生活では、25歳年上の俳優リチャード・ジョーダンと長年連れ添いましたが、1993年に死別しました。2005年にはレズビアンであるとの報道がありましたが、これを否定しています。2006年には投資家のトム・マホーニーと結婚し、同年9月に妊娠を発表しました。

「デスパレートな妻たち」シーズン3の撮影中でしたが、降板せずに撮影を続けました。双子を妊娠していたため、キャストとスタッフがクロスの自宅で撮影を行うことになり、クロスの私室が役柄であるブリーの寝室として使用されました。出産前後のブランクでは、クロスの不在を調整する形で脚本が編集されました。2007年2月20日、45歳の誕生日を目前に一卵性の双子の女児（エデン、サヴァンナ）を出産し、シーズン3最終話で復帰しました。

2009年1月には、夫のトム・マホーニーが癌に罹患し、闘病中であることを発表しました。その後、夫は癌を克服しています。

収入と評価

2009年10月、米TVガイドがアメリカのテレビ番組におけるギャラを発表し、「デスパレートな妻たち」の出演料が1話につき40万ドルで女性部門の1位にランクインしました。同年10月、経済誌フォーブス誌が「最も稼いでいる女性セレブ」のランキングを発表し、2008年の収入が620万ドルで9位にランクインしました。

2010年8月、テレビガイド誌によると、「デスパレートな妻たち」の1エピソードあたりの推定出演料は40万ドルであることがわかりました。

癌との闘いと啓発活動

2018年9月、インスタグラムで肛門癌を患っていたことを告白し、無事に治療を終えた姿を公開しました。また、自身の肛門癌がHPV由来であることを明らかにしました。夫がそれ以前に中咽頭癌に罹患したため、彼女は自身の肛門癌はHPVと夫の咽頭癌に関連していると取材に答え、娘たちにはワクチンを受けさせるつもりだと語っています。

2019年11月、アトランティック誌主催のイベントで、肛門癌を恥ずかしがらず積極的に治療を受けるようにと発言し、癌に関する啓発活動にも積極的に取り組んでいます。

マーシャ・クロスは、女優としての才能だけでなく、困難に立ち向かう勇気と社会貢献への意識を持つ、魅力的な人物です。

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