マータラ

スリランカ南部の要衝、マータラ

マータラは、スリランカの南部州に位置するマータラ県の県都であり、スリランカ最南端に位置する重要な都市です。首都コロンボからは約160km南に位置し、商業の中心地として栄えています。

歴史

マータラは、古くはルフナと呼ばれる地域の一部でした。市内中心部には、古代の王によって建てられたとされる寺院があり、現在でも仏教の重要な聖地として崇められています。

16世紀から18世紀にかけて、マータラはポルトガルとオランダの支配下に置かれました。その影響は、今でも街の文化や建築物に見ることができます。特に、デウンダラ岬の灯台はオランダによって建てられたもので、スリランカ最古かつ美しい灯台の一つとして知られています。また、市内に残る二つの要塞も、ポルトガルとオランダによって建設されたものです。他にも、セント・マリア・チャーチやヌーペジャンクションのマーケットなど、オランダ時代の重要な建物が残っています。

マータラの住民はシンハラ人が多数を占めますが、16世紀から17世紀にかけてアラビアから多くのムーア人が交易のために訪れ、その子孫が現在も少数派として居住しています。

2004年12月には、スマトラ島沖地震による津波で甚大な被害を受けましたが、その後、復興を遂げています。

交通

マータラは、スリランカの主要な交通ハブとしての役割も担っています。コロンボから海岸沿いを南下する鉄道コーストラインが通っており、2019年にはベリアッタまでの区間が開通し、延伸が進んでいます。また、コロンボから南に延びるA2ハイウェイもマータラを経由します。2014年には、コロンボ首都圏から南に向かう南部高速道路がマータラまで開通し、交通アクセスが大幅に向上しました。

主な出身者

マータラ出身の著名人としては、元外務大臣、財務大臣を務めた政治家のマンガラ・サマラウィーラがいます。

関連項目

* マータラ県

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