ミシガン大学消費者信頼感指数

ミシガン大学消費者信頼感指数について

ミシガン大学消費者信頼感指数（University of Michigan Consumer Sentiment Index）は、ミシガン大学サーヴェイ・オブ・コンシューマーズが発表する、アメリカの消費者心理を測るための経済指標です。1964年の値を100として指数化されており、毎月、速報値と確定値が発表されます。

この指数は、消費者マインドに関するアンケート調査の結果を集計したもので、景気動向を把握する上で重要な役割を果たします。消費者マインドを表す言葉は、報道機関によって「消費者信頼感指数」「消費者態度指数」「消費者マインド指数」などと訳され、統一されていません。しかし、いずれも消費者の心理状態を表す指標であることに変わりはありません。

指数の構成

ミシガン大学消費者信頼感指数は、以下の2つの指数で構成されています。

現状判断指数: 消費者が現在の経済状況をどのように感じているかを示す指数です。
先行き期待指数: 消費者が将来の経済状況をどのように予想しているかを示す指数です。この指数は、景気先行指数の構成要素にもなっています。

これらの指数は、消費者の楽観度や悲観度を測ることで、経済の現状と将来の動向を予測する上で役立ちます。調査は電話によるアンケート形式で行われ、景況感、雇用状況、所得について、楽観的か悲観的かの二択で回答を求めます。

指数の特徴

ミシガン大学消費者信頼感指数の特徴として、アンケート対象者数が500人（速報版は300人）と、他の同様の指標に比べて少ないことが挙げられます。例えば、全米産業審議会（コンファレンスボード）が発表する消費者信頼感指数は、5000人を対象に調査を行っており、この違いが指数のブレの大きさに繋がっていると考えられます。

指数の発表時期

ミシガン大学消費者信頼感指数は、アメリカ時間の毎月第2または第3金曜日に前月分の速報値が発表され、その月の最終金曜日に確定値が発表されます。

指数の活用

ミシガン大学消費者信頼感指数は、経済の動向を分析する上で非常に重要な指標です。消費者の心理状態は、消費活動に大きな影響を与えるため、この指数を把握することで、景気の先行きの予測や経済政策の判断に役立てることができます。

他の消費者信頼感指数との比較

全米産業審議会（コンファレンスボード）も、同様の消費者信頼感指数を発表しています。両者は、調査対象者数や調査方法に違いはありますが、共に消費者の心理状態を測る上で重要な指標です。報道機関では、コンファレンスボードの指数は「消費者信頼感指数」と訳されることが多いようです。

注意点

ミシガン大学消費者信頼感指数は、アンケート対象者数が比較的少ないため、指数のブレが大きいという特徴があります。そのため、単一の指標だけでなく、他の経済指標と合わせて総合的に判断することが重要です。

まとめ

ミシガン大学消費者信頼感指数は、アメリカの消費者心理を測る上で欠かせない経済指標です。消費者の楽観度や悲観度を把握することで、景気動向を予測し、経済政策の判断に役立てることができます。経済の動向を把握するためには、この指数を継続的に観察することが重要です。

参考文献

Charts Surveys of Consumers University of Michigan
University of Michigan: Consumer Sentiment (UMCSENT) | FRED | St. Louis Fed

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