ミシシッピ準州

ミシシッピ準州の歴史

ミシシッピ準州は、1798年4月7日から1817年12月10日まで存在した、アメリカ合衆国の歴史的な編入領地です。その領域は、メキシコ湾からテネシー州の南境界まで広がっており、現在のミシシッピ州とアラバマ州の一部を含んでいました。

準州の成立と拡大

1798年、アメリカ合衆国はスペインとの間で係争のあった地域を基にミシシッピ準州を組織しました。この地域は、マドリード条約でスペインがアメリカ合衆国に割譲することになっていたものの、その取り扱いを巡って両国間で対立が続いていました。この係争地は、北緯31度線から北緯32度28分までの範囲、すなわち現在のアラバマ州とミシシッピ州の南半分にあたる地域でした。

その後、ミシシッピ準州は二度にわたる拡大を経ています。

1804年の拡大: ジョージア州は、現在のアラバマ州とミシシッピ州（北緯31度から北緯35度まで）の領域に対する領有権を主張していましたが、1802年にこれを放棄しました。その結果、アメリカ合衆国議会は、ジョージア州の分割地すべてを含むようにミシシッピ準州の境界を拡大しました。
1812年の拡大: アメリカ合衆国議会は、西フロリダのモービル地区をミシシッピ準州に併合しました。この地域はスペインが領有権を主張していましたが、アメリカ合衆国はルイジアナ買収によって得られた領土に含まれると主張していました。翌年、アメリカ軍のジェームズ・ウィルキンソン将軍が軍事力でこの地区を占領し、スペインは抵抗しませんでした。

準州の分割と州への昇格

1817年3月3日、ミシシッピ準州は分割され、西部がミシシッピ州、東部がアラバマ準州となりました。アラバマ準州の臨時州都は、トムビッグビー川沿いのセントスティーブンスに置かれました。そして、1817年12月10日、ミシシッピ州はアメリカ合衆国の20番目の州として正式に昇格しました。これにより、ミシシッピ準州の歴史は幕を閉じました。

ミシシッピ準州は、アメリカ合衆国の領土拡張と州の形成過程における重要な一例であり、その歴史は、アメリカ南部における領土紛争と政治的変遷を理解する上で不可欠です。

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