ミス・コリア

ミス・コリア

ミス・コリア（朝: 미스코리아、英: Miss Korea）は、大韓民国で最も歴史があり、広く認知されている美人コンテストです。1957年に創設されて以来、韓国日報社の主催により毎年欠かさず開催されており、日本のミス日本にあたる催しとして位置づけられています。

このコンテストは、単に国内での美を競う場に留まらず、世界的なビューティーページェントに韓国代表を派遣する重要な役割を担っています。成績優秀者は、ミス・インターナショナルやミス・アースといった主要な国際大会に、その順位に応じた代表権を得て参加します。過去には、ミス・ユニバースやミス・ワールドへの代表選考も兼ねていた時期もありました。特に1980年の大会は、ミス・ユニバース本選への出場者を決定する選考会としての位置づけが強かったと記録されています。

国際舞台での notable な成果としては、以下のような例が挙げられます。

1988年：チャン・ユンジョンがミス・ワールド、ミス・ユニバースの両大会で準優勝という快挙を達成しました。
2007年：イ・ハニがミス・ユニバースで第4位に入賞しました。
2022年：純グランプリのチェ・ミナスがミス・アースの栄冠を手にしました。

論争と疑惑

ミス・コリアは長い歴史の中で、様々な論争や疑惑にも直面してきました。特に外見や選考の公正性に関する問題が取り沙汰されることがあります。

2012年の不正疑惑

2012年の大会では、複数の問題が浮上しました。まず、優勝者であるキム・ユミ氏が、自身が整形手術を受けていることを公表し、大きな話題となりました。また、審査員に対する不正な働きかけ、いわゆる買収疑惑も報じられました。

報道によれば、審査員一人あたり2000万ウォンの賄賂が要求されたとされ、疑惑の渦中にあった出場者の家族は、韓国日報の子会社が管理する銀行口座に審査員2人分の名義で合計4000万ウォンを送金したと伝えられています。しかし、この出場者は最終選考に残ることはできず、送金された金銭も返還されなかったとされています。

この買収疑惑に関して、主催者である韓国日報は複雑な対応を見せました。疑惑を明確に否定しないまま、「一部審査員への不正工作が判明したにもかかわらず、当該出場者が脱落したという事実は、審査が公正に行われた証拠である」とする一方、疑惑に関与したとされる幹部に対して懲戒処分を下すなど、矛盾した対応が指摘されました。

最終候補者の外見に関する話題

近年、最終選考に残った候補者の顔立ちが似ているという指摘が繰り返しなされています。

2013年：最終選考に残った20人の顔写真が皆同じように見えるとインターネットを中心に話題を呼びました。その原因については、整形手術の影響が主要因ではないかという見方が広まる一方で、高度な化粧技術や写真補正、あるいは特定の流行に合わせたスタイルによるものだとする意見も報じられました。
2014年：翌年の大会でも、最終選考者50人の顔立ちが再び似ていると話題になりました。ただし、前年に比べて多様性が見られるようになった、あるいは以前ほど極端ではないとする見解も一部で見られました。こうした議論は、韓国社会における美容整形への関心の高さや、美の基準に対する多様性の問題を反映していると言えます。

関連事項

ミス・クイーン・コリア: 国際大会（ミス・ユニバース、ミス・ワールドなど）への韓国代表選考を専門に行う別のコンテスト。
ミス・コリア (テレビドラマ): 1997年を舞台にしたフィクションの物語で、コンテストの世界を描いたもの。2013年から2014年にかけてMBCで放送されました。
ミス日本: ミス・コリアの日本のカウンターパートにあたるコンテスト。

ミス・コリアは、韓国における美の象徴とされる一方で、社会的な議論や批判の対象ともなり得る、注目度の高いイベントです。

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