ミチエーリ (哨戒艦)

概要

ミチエーリ（ロシア語：Метель）は、ソビエト海軍に属するウラガーン級警備艦の一艘で、主に太平洋艦隊での任務に従事しました。この艦は、1931年12月18日にレニングラードで起工され、1932年には極東派遣が決定されました。輸送後、1944年5月に進水し、同年9月には正式にソ連海軍の旗が掲揚されました。

経歴

ミチエーリは1934年にウラジオストクに到着し、早速その任務に就くこととなります。特に1938年のハサン湖事件では、艦長の指揮の下、ウラジオストクからの輸送船団を取りまとめ、負傷者の救助活動を行い、その功績から乗組員全員が「ハサンの戦い参加記章」を授与されました。

第二次世界大戦における役割

太平洋艦隊では、ミチエーリは巡視船第1別動隊に配属され、主に哨戒任務や輸送船の護衛に従事しました。1941年から1942年にかけては、艦のオーバーホールが行われ、1944年の艦長任命後も活躍を続けました。ミチエーリは、日ソ戦争では清津上陸作戦に参加し、重要な役割を果たしました。

清津上陸作戦

1945年8月14日にノビク湾を出発したミチエーリは、翌日のクリーン上陸作戦において第13海兵旅団を清津に上陸させました。この過程で沿岸の砲撃を行い、敵の砲台を破壊しました。合計75発の102mm砲弾を発射し、攻撃対象に大きな損害を与えました。また、この作戦中、敵機に対しても発砲を行い、一定の成果を収めました。

勲章と称号

ソ連最高会議の令により、艦長バリャキン中尉はソ連邦英雄の称号が与えられ、戦後も海軍の一員として活動しました。1945年8月26日には、親衛隊の称号も受け取っています。また、北朝鮮政府からは、朝鮮解放に対する感謝の意を込めて勲章も授与されました。

退役後の経歴

ミチエーリは1954年に退役し、その後は非自走式練習船として再分類され、1954年12月30日にトゥグルという名前に改名されました。2001年10月1日、MPK-64はミチエーリに改名され、再びその名が呼ばれることになります。これにより、ミチエーリの歴史は新たな段階を迎えることとなりました。

この艦は、ソビエト海軍における重要な艦艇の一つとして、歴史に名を刻み続けることでしょう。

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