ミナンカバウ語版ウィキペディア

ミナンカバウ語版ウィキペディア（ミナンカバウ語: Wikipedia baso Minang）は、ウィキメディア財団が運営する多言語百科事典プロジェクト「ウィキペディア」の一環として提供されている、ミナンカバウ語によるウィキペディアです。ミナンカバウ語は、主にインドネシアの西スマトラ州を中心に話されている言語であり、この言語話者に向けて知識の普及と共有を目指しています。

2013年1月29日にウィキメディア財団の言語委員会によって設立が承認され、同年2月7日に正式に活動を開始しました。立ち上げからわずか7か月で記事数は15万に到達し、急速な成長を見せました。これは、ミナンカバウ語話者の間でのウィキペディアへの関心の高さを示すものと言えるでしょう。

しかし、ミナンカバウ語版ウィキペディアには特筆すべき点があります。それは「記事の深さ」が全言語版ウィキペディアの中で非常に低いことです。2014年5月時点でのデータでは、その値は0.002と最小レベルでした。「記事の深さ」とは、記事数、編集回数、リダイレクト数など、複数の要素を組み合わせて算出される指標で、ウィキペディアの活動規模や記事の充実度を測るためのものです。記事の深さが低いということは、記事数は多いものの、編集回数が少ない、つまり記事の質や内容の充実度が他の言語版に比べて低い可能性があることを示唆しています。記事の自動生成などにより、記事数が短期間に大量に作成されたことが要因として考えられます。

ロゴについては、インドネシア語版ウィキペディアとの類似性を考慮し、ほぼ同じデザインが採用されています。これは、ミナンカバウ語とインドネシア語の関連性、およびインドネシア国内におけるウィキペディアの認知度を反映したものでしょう。

ミナンカバウ語版ウィキペディアは、ミナンカバウ語話者にとって貴重な情報源であると同時に、ウィキペディア全体の多言語化を推進する上で重要な役割を担っています。今後の課題としては、記事の質の向上、コミュニティの活性化、そして何よりも「記事の深さ」を高めていくことが挙げられます。

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