ミニミニさまぁ〜ず

「ミニミニさまぁ〜ず」は、お笑いコンビ、さまぁ〜ず（大竹一樹、三村マサカズ）が中心となって展開された、テレビ東京系列の年末年始特別番組シリーズです。2007年12月から2009年1月にかけて、2度にわたり放送されました。

番組の特色と企画背景

この番組は、当時人気を博していたレギュラー番組『モヤモヤさまぁ〜ず2』（モヤさま2）のエッセンスを受け継ぎつつ、年末年始という特別な期間に合わせた企画として誕生しました。その最大の特徴は、非常に短い時間枠で構成されるミニ番組が多数制作され、それが連日放送された点にあります。具体的には、5日間にわたって合計17本のミニシリーズが放送された後、通常『モヤさま2』が放送される時間帯、または別の特別枠で、30分間のスペシャル版が放送されるというユニークな形式を採用していました。

番組が企画されたきっかけは、『モヤさま2』のプロデューサーがミニ番組を制作したいという意向を持っていたことから始まります。年末年始の放送枠に偶然空きが見つかり、そこにミニ番組企画を提案したところ採用されたといいます。当初、さまぁ〜ずの二人はミニ番組という言葉から手軽な企画だと想像していたようですが、蓋を開けてみれば17本ものミニ番組が制作されると聞き、「聞いたことねーよ!!」と驚愕したというエピソードが残っています。しかし、既に進行が決まっていたため、戸惑いつつも承諾。「テレ東、バカだな。」と冗談交じりに文句を言いつつも、この企画に参加することになりました。結果的に番組は好評を博し、翌年にも第2弾が制作されるに至り、さまぁ〜ず自身も企画を楽しむようになったと伝えられています。

制作面では、当時の『モヤさま2』が標準画質での収録だったのに対し、「ミニミニさまぁ〜ず」は全編がハイビジョンで制作されたことも特筆されます。スポンサーは年度によって異なり、2007年度はモバゲーTOWN、2008年度はソフトバンクが一社提供を務めました。また、各年度で携帯電話向けの特典映像が配信されるなど、多角的なメディア展開も行われました。

多様なミニ企画とスペシャル内容

番組の中核をなすミニ番組は、多岐にわたるジャンルでさまぁ〜ずの二人が様々なことに挑戦する内容でした。例えば、

料理に挑む「さまぁ〜ず3分クッキング」
短い時間で街を散策する「さまぁ〜ずのぶ・ら・り3分下車の旅」
中年向けのエアロビクスに悪戦苦闘する「エアロビさまぁ〜ず」
シュールなグルメ企画「大竹一樹のくいしん坊！ごめん」
実践的な？外国語講座「とっさに使えるパキスタン語講座」
子供たちと体操する「○○とあそぼう!ピンポンさん」
独特の歌声を披露する「演歌のマサカズ」や「青春プレイバック」
書道に挑戦する「書の道」
子供や外国人と対決する「大人VS子供」「日本代表戦VSアメリカ」
寝姿をただ流すだけの「おやすみなさい。」

など、さまぁ〜ずの二人の個性と脱力感を活かした、バラエティ豊かで実験的な企画が多数展開されました。どれも数分という短い時間ながら、独特の間や展開で視聴者を引きつけました。

また、30分間のスペシャル番組では、ミニ番組とは異なる本格的な企画が放送されました。2007年度の特番「大人VS老人〜ババ抜き対決〜」では、三村が高齢者とババ抜きで勝負し、大竹と大江麻理子アナが実況・解説を務めるという、シュールながらも真剣な？対決が繰り広げられました。2008年度の特番「さまぁ〜ずの建もの乱暴〜川村宅編〜」では、ゲストの川村エミコの自宅を訪問し、文字通り遠慮なく家中を物色し、小道具を乱暴に扱うさまが放送されるなど、特別版もさまぁ〜ずらしい奔放な内容でした。

その後の展開と関連企画

第2弾が放送された2008年末から2009年初頭をもって、「ミニミニさまぁ〜ず」としての放送は一旦幕を閉じました。しかし、年末年始にさまぁ〜ずが特別番組を行うという流れは定着し、2009年度以降は『モヤモヤさまぁ〜ず2年末スペシャル』や『モヤモヤさまぁ〜ず2新春スペシャル』といった形で継続的に放送されるようになります。特に、2009年 12月30日に放送された年末スペシャルは番組史上初の2時間半スペシャルとして放送されるなど、その後のさまぁ〜ずによる年末年始の大型特番へと繋がる布石となりました。

番組には、さまぁ〜ずの二人だけでなく、エアロビインストラクターの菅野牧子氏、書家の木下真理子氏といったその道の専門家や、大江麻理子アナウンサー、森本智子アナウンサー、秋元玲奈アナウンサーといったテレビ東京のアナウンサー陣、お笑いタレントの川村エミコ氏、声楽家の秋竹朋子氏など、企画に応じて様々なゲストが登場し、番組に彩りを添えました。

放送時期には、テレビ東京の公式サイトで番組に合わせたユニークなジャック演出が展開されるなど、本放送以外でも番組の世界観を楽しむ仕掛けが用意されていました。

「ミニミニさまぁ〜ず」は、短い時間枠と多彩な企画、そしてさまぁ〜ずの飾らない魅力を詰め込んだ、年末年始ならではの特別な番組シリーズとして、その後の『モヤさま2』特番の礎を築いた企画と言えるでしょう。

主なスタッフ
構成：そーたに、たかはC
演出：大場剛
プロデューサー：伊藤隆行
制作協力：極東電視台
製作著作：テレビ東京

関連項目
モヤモヤさまぁ〜ず2

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