ミヒャエル・アルバジーニ

ミヒャエル・アルバジーニ：スイスが生んだロードレースの強豪

ミヒャエル・アルバジーニ（Michael Albasini、1980年12月20日生まれ）は、スイス、メンドリージオ出身の元自転車競技選手。ロードレース界で長年にわたり活躍し、数々の輝かしい成績を収めました。実弟のルッカ・アルバジーニもまた、自転車選手として活動しています。

プロとしての道のり

2003年、アルバジーニはフォナック・ヒアリング・システムとプロ契約を結び、そのキャリアをスタートさせました。翌2004年には、ジロ・デ・イタリアに初出場し、総合88位で完走。2005年にはリクイガスに移籍し、ツール・ド・フランスにも初出場を果たしましたが、総合145位という結果でした。

2005年には、ドーピング検査における所在地報告義務違反により、スイス自転車競技連盟から6週間の出場停止と2000スイスフランの罰金処分を受けるという苦い経験もしました。

2009年には、チーム・コロンビア＝ハイロードに移籍し、ブエルタ・ア・エスパーニャに初出場。しかし、第11ステージでリタイアとなりました。

グリーンエッジでの躍進

2012年、アルバジーニは同年創設されたグリーンエッジ（後のチームバイクエクスチェンジ）に移籍。この移籍が彼のキャリアにおいて大きな転機となります。カタルーニャ一周では、第1ステージから最終ステージまで首位を譲らず、見事総合優勝を達成。その実力を改めて証明しました。2020年シーズンまで同チームに所属し、同年をもって現役を引退しました。

主な戦績

アルバジーニは、その長いキャリアの中で数多くの勝利を手にしています。以下に主な戦績をまとめました。

2002年: 欧州選手権(U23) 優勝（個人ロードレース）
2005年: ツール・ド・スイス スプリント賞、区間優勝（第5ステージ）
2006年: ツール・ド・スイス 山岳賞、スプリント賞
2007年: シルキュイ・ド・ラ・サルト 区間優勝（第4ステージ）
2009年: バスク一周 区間優勝（第4ステージ）、ツール・ド・スイス 区間優勝（第5ステージ）、オーストリア一周 総合優勝、区間優勝（第2ステージ）
2010年: ツアー・オブ・ブリテン 総合優勝、区間優勝（第3ステージ）
2011年: バスク一周 山岳賞、バイエルン一周 区間優勝（第3ステージ）、グロサー・プライス・デス・カントン・アールガウ 優勝、ブエルタ・ア・エスパーニャ 区間優勝（第13ステージ）
2012年: カタルーニャ一周 総合優勝、区間優勝（第1、2ステージ）、ツール・ド・スイス 区間優勝（第8ステージ）
2013年: パリ〜ニース 区間優勝（第4ステージ）、グロサー・プライス・デス・カントン・アールガウ 優勝
2014年: ツール・ド・ロマンディ 区間優勝（第1,2,4ステージ）、トレ・ヴァッリ・ヴァレジーネ 優勝
2015年: ツール・ド・ロマンディ 区間優勝（第2,3ステージ）
2016年: ツール・ド・ロマンディ ポイント賞、区間優勝（第5ステージ）
2017年: ブエルタ・アル・パイス・バスコ 区間優勝（第2ステージ）、ツール・ド・ロマンディ 区間優勝（第1ステージ）
2018年: ツール・デ・フィヨルド 総合優勝、ポイント賞（第2ステージ優勝）

これらの戦績が示すように、アルバジーニはスプリント力と登坂力を兼ね備えたオールラウンダーとして、様々なレースで活躍しました。

引退後

現役引退後も、アルバジーニは自転車競技界との関わりを続けていると考えられます。その経験と知識を活かし、次世代の育成に貢献していくことが期待されます。

ミヒャエル・アルバジーニは、スイスの自転車競技界を代表する選手の一人として、その名が長く記憶されることでしょう。

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