ミラン・ラパイッチ

ミラン・ラパイッチは、1973年生まれ、クロアチア（旧ユーゴスラビア）出身の元プロサッカー選手です。ポジションは主にMFで、その卓越したテクニックと創造性あふれるプレーで、多くのファンを魅了しました。

クラブキャリア

ラパイッチは、1991年にハイドゥク・スプリトでプロデビュー。1996年からはイタリアのACペルージャに移籍し、左サイドを主戦場に攻撃の中心選手として活躍しました。特にドリブル技術は高く評価され、多くのチャンスを演出しました。1997年にはナポリ戦でハンドによる得点を記録し、物議を醸す場面もありましたが、そのプレースタイルは常に注目を集めました。2011年には、ペルージャ時代のチームメイトが集まり、東日本大震災のチャリティマッチに出場。中田英寿やラヴァネッリ、ディ・リーヴィオといった往年の名選手たちと共にプレーしました。

2000年からはトルコのフェネルバフチェSKに移籍。ここでは、アシスト王に輝くなど、チームのリーグ優勝に大きく貢献し、最優秀外国人選手にも選出されました。その活躍は、トルコサッカー界においても高く評価されています。

その後、ハイドゥク・スプリトへの復帰、アンコーナ・カルチョ、スタンダール・リエージュなどを経て、2009年に現役を引退しました。

代表キャリア

ラパイッチは、1994年から2007年までクロアチア代表としてプレーし、国際Aマッチ49試合に出場、5得点を記録しました。UEFA EURO 1996のメンバーには選出されませんでしたが、その後も代表に選ばれ、重要な役割を担いました。

2002 FIFAワールドカップでは、グループステージのイタリア戦で決勝ゴールを挙げ、2-1での勝利に大きく貢献しました。また、UEFA EURO 2004のフランス戦でも同点ゴールを決め、チームを敗戦の危機から救いました。これらの活躍により、クロアチア代表においてもその存在感を示しました。

人物

ラパイッチの息子であるボリス・ラパイッチもプロサッカー選手として活躍しています。また、コーラとタバコを愛する一面も持ち、練習後にはコカ・コーラを一気飲みし、部屋がタバコの煙で充満するほどだったというエピソードも残っています。キャリアの晩年には、Jリーグでのプレーを希望していたことも明かしています。

プレースタイル

ラパイッチは、ドリブル、パス、シュートの全てにおいて高い技術を持っていました。特に、左サイドからのドリブル突破は彼の代名詞とも言え、多くの対戦相手を苦しめました。また、創造性豊かなパスでチャンスを演出し、時には試合の流れを変えるような大胆なプレーも見せました。そのプレースタイルは、観客を魅了し、多くのファンを獲得しました。

引退後

引退後は、指導者としての道は歩んでいませんが、サッカー界との関わりは続けています。その経験と知識を活かし、次世代の育成に貢献することを期待されています。

ミラン・ラパイッチは、クロアチアサッカー史に残る名選手の一人として、これからも語り継がれていくことでしょう。

もう一度検索