ムクロヒメ＜骸姫＞

『ムクロヒメ＜骸姫＞』の紹介

『ムクロヒメ＜骸姫＞』は龍炎狼牙による漫画で、2006年から2007年にかけて「月刊コミックアライブ」で連載されていました。全10話からなる本作は、現代社会の裏側で繰り広げられる怪物との戦いを描いています。

物語の背景

主人公・槌谷匡は幼少期に怪物によって妹を奪われ、その運命を大人たちに信じてもらえずに過ごしてきました。妹の行方不明という状況は彼に重い影を落としました。10年後、高校生となった匡の前に現れたのは、無愛想な転校生・安満鉦命でした。

命はただの少女ではなく、人知れず怪物を狩る戦士です。彼女の右腕は、戦のときに怪物のように姿を変え、驚異的な力を持っています。匡は命の孤独な戦いを見て黙っていられず、霊媒師である篝火燐の助けを借りて、少しずつ彼自身の霊力を開花させる決意をします。この成長を通じて、匡は命を守る力を身につけ、彼らの物語は展開していきます。

登場人物

安満鉦命（あまがね みこと）

孤独に怪物と戦う少女で、高校生です。怪物たちからは「ムクロヒメ」と呼ばれ、右腕を変貌させる能力を持っています。彼女は、母の胎内で怪物の襲撃を受け、その身体に影響を受けて誕生しました。戦うことで奪われた体を少しずつ取り戻していく彼女の姿は、観る者の胸に深い印象を与えます。命はまた、従わせた怪物の力を右腕を通じて使用することもできるのです。

槌谷匡（つちや たすく）

一般人の男子高校生でありながら、特異な霊力を持っています。篝火燐の助けでその力を活かし、命を守るために戦います。命にはできない呪いを解く能力を持ち、彼自身も物語の中で成長していく重要なキャラクターです。

明璃（あかり）

匡の妹で、彼の前で不気味な左腕によって異空間へと引きずり込まれました。その左腕は命の右腕と酷似しており、物語の謎を深める要素となっています。

篝火燐（かがりび りん）

霊媒師であり、独特な巫女風の服をまとっています。彼女は様々な霊的道具を駆使して、敵である怪物と渡り合います。彼女のドライな性格と金銭への執着も物語の面白さを引き立てています。

夜魅（やみ）

狐の妖怪で、少女の姿を持っています。彼女は父親が実力者であり、「ヤミヒメ」と呼ばれる存在です。物語には、彼女も重要な役割を果たします。

飯綱（いづな）

強力な妖狐で、夜魅の父親です。彼は優しい一面を持つ一方、その威圧感で周囲に影響を与えています。

単行本情報

• - 1巻: 2006年12月31日発行 (12月22日発売) ISBN 978-4-8401-1651-0
• - 2巻: 2007年6月30日発行 (6月23日発売) ISBN 978-4-8401-1922-1

『ムクロヒメ＜骸姫＞』は、深いテーマと魅力的なキャラクターたちを通じて、怪物との戦いを描き出しています。作中の情感豊かなしぐさや、運命に立ち向かう姿勢は、多くの読者の心に響くことでしょう。

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