ムーンクリスタル (ゲーム)

『ムーンクリスタル』 (MOON CRYSTAL) について

『ムーンクリスタル』は、1992年8月28日にヘクトからリリースされたファミリーコンピュータ用のアクションゲームです。このゲームは、横スクロール型のアクションに洋画的な雰囲気を見事に取り入れており、当時のファミコンソフトの中でも特に評価が高い作品となっています。グラフィックは非常に豪華で、漢字の表示が可能である点も当時としては珍しく、プレイヤーに新しい体験を提供しました。

概要とストーリー

ゲームの主人公は、緑色の髪を持つ少年「リッキィ」。彼の物語は、伝説に彩られたシルス村から始まります。この村には、神秘的な石「ムーンクリスタル」と、それにまつわる不気味な伝承が受け継がれていました。伝えられている内容には、満月の夜に死者が蘇るという恐ろしい予言が含まれており、実際に村人たちがクリスタルを狙う黒ずくめの人々によってさらわれる事態が発生します。リッキィは、唯一の生き残りとしてこの異変を解決するために立ち上がるのです。

ストーリーは各ステージをクリアするごとに展開されます。最初のステージをクリアした後に出会う美少女「ロジーナ」は、リッキィに誘拐犯であるクリムゾン伯爵の存在を教えてくれます。彼は、リッキィの父親であるスレイター博士をさらい、クリスタルの秘密を探ろうとしているのです。

ステージ構成と展開

ゲームは複数のステージに分かれており、それぞれに異なる敵や障害物が配置されています。

• - ステージ1 (森): リッキィは森を探索し、ロジーナからのアドバイスを受けます。
• - ステージ2 (街): クリムゾン伯爵との対話が展開され、博士への脅迫が描かれます。
• - ステージ3 (城): リッキィは伯爵の影武者と対峙し、伯爵がマクローナ島に向かっていることを知ります。
• - ステージ4 (船): リッキィはロジーナと再会し、伯爵の恐ろしい計画が明らかになります。
• - ステージ5 (鉱山): 村人たちを救出したものの、メルーがさらわれる危機に直面します。
• - ステージ6 (研究所): リッキィは父と再会し、伯爵と壮絶な戦闘を繰り広げます。

評価

このゲームは、ゲーム誌『ファミコン通信』において24点（満点40点中）の評価を受けました。レビュアーは、ゲームのアクションバランスやグラフィックの質を称賛しつつ、プレイする上でのホラー感覚が不足していると指摘しています。また、『ファミリーコンピュータMagazine』の読者投票でも17点（満点30点中）と良好な点数を得ています。

自己表現や技術を駆使したいというプレイヤーにとって、飽きが来ないデザインが施されていますが、一方で全体的な遊び応えには賛否があるようです。特に、主にアクション重視のゲームデザインにおいて、キーワードであった反射神経とステージの構造をうまく利用することが要求されるため、コアなプレイヤーにとって挑戦しがいがあります。

結論

『ムーンクリスタル』は、アクションゲームに新たな風を吹き込む作品であり、プレイヤーに独特の体験を提供しました。中にはファンも多く、そのドット絵は今でも高く評価されています。高値で取引される中古品も存在するなど、ゲームの人気は色あせていません。名作として記憶され続けるこのゲームを、ぜひ再びプレイしてみてください。

もう一度検索