モザイクな夜V3

番組『モザイクな夜』の概要

『モザイクな夜』は、1993年10月から1996年10月にかけて北海道テレビ放送（HTB）で放送された深夜バラエティ番組で、火曜日から金曜日の週4日、深夜に放送されていました。番組は「いろいろな物が混ざり合ってモザイク状になった」という意味を持つタイトルからも分かるように、トークやコント、ドキュメンタリーなど多様な形式を取り入れた内容が特徴です。

番組は1995年に『モザイクな夜V3』に改題され、これは当時人気の特撮番組『仮面ライダーV3』にちなむものでした。この改題以降、番組はより刺激的な企画に傾倒し、視聴率を上げるための過激なコンテンツが目立つようになりました。

番組の制作とスタッフの事情

放送当初、番組は少人数の若手スタッフによって運営されており、特に制作経験が少なかったため、短期間で多くのコンテンツを提供する必要がありました。そのため、ドキュメンタリーやスタンダードなコントだけでは尺を埋めることができず、幅広いアイデアを試みることになりました。企画はあまりに急造のもので、放送内容の質は必ずしも良好とは言えませんでした。このようなプロセスが進むにつれて、法令ギリギリの表現や露骨なお色気企画へとシフトしていき、視聴者の間では「低俗番組」との評価も受けました。

番組後期の展開とスタッフの移行

1996年には『モザイクな夜』が終了することになり、番組の打ち切りは実質的に改編によるものではなく、内容の持ち直しが期待されていたものの、結局人気を回復することができなかった結果でした。この時、多くのスタッフは報道・情報番組に異動し、HTBの深夜枠は縮小されました。しかしながら、一部のメンバーは新しい番組『水曜どうでしょう』を立ち上げ、モザイクで培った企画を引き継いでいきました。

主な出演者とコーナー

『モザイクな夜』では、多くの道内タレントや劇団員が出演しており、特に内トラとしての役割を果たしたスタッフの出演も見られました。鈴井貴之や大泉洋は番組の中心メンバーとして活躍し、特に大泉はそのトーク力が評価され、後に『水曜どうでしょう』のレギュラーとしても知られるようになります。

番組内では多彩なコーナーが展開され、「占畑任三郎」や「ドキュメント・プラモデル」、「人間将棋」などの企画が視聴者に人気を博しました。また、番組の初期にはビーインググループの楽曲が使用され、後期にはエイベックスのアーティストの楽曲も取り入れられ、エンディングを飾っていました。

番組のその後

『モザイクな夜』は人気のあった番組ではあったものの、再放送やDVD化は行われず、その映像のほとんどはVHSで録画されたものとして現存しています。保存状態も良好ではなく、企画によっては劣化が進んでいるものも存在しています。これらの素材は後の『水曜どうでしょう』や関連番組に頻繁に登場し、多くのフォロワーやファンを生み出す契機となりました。

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