モスラー・オートモティブ

モスラー・オートモティブの概要

モスラー・オートモティブ（Mosler Automotive）は、アメリカのフロリダ州リビエラ・ビーチに本社を置くスーパーカーの製造企業です。この会社は1985年にウォーレン・モスラーによって設立され、当初はコンスライアー・インダストリーズという名称でした。彼らは、軽量なスポーツカーであるコンスライアー・GTPを市場に投入し、その後数々の革新的なモデルを展開しました。

初期の歴史とコンスライアー・インダストリーズ

設立当初、ウォーレン・モスラーはコンスライアー・インダストリーズを通じて、重量2200ポンド（約998kg）のコンスライアー・GTPを販売しました。このモデルには、クライスラー製の2.2Lターボチャージドエンジンが搭載されており、190hpの出力を誇りました。GTPは、ガラス繊維と気泡ゴムを組み合わせたモノコックシャシーを持つことでも知られています。

モスラー・オートモティブの分離と成長

1993年に自動車部門はモスラー・オートモティブとして独立し、同年には新型のイントルーダーを発売しました。この車両はGMのLT1エンジンを搭載し、出力300hpを実現しました。イントルーダーは1993年と1994年にネルソン・レッジズで開催された24時間レースで連続して勝利を収め、その性能が広く認知されることとなりました。

ラプターへの進化

1997年には、イントルーダーはデザインを一新し、ラプターとして再登場しました。この車は、空気抵抗を低減させるV字型のフロントガラスを採用し、さらにその性能を向上させました。ラプターは1997年と1999年のワンラップ・オブ・アメリカにて優勝を果たすなど、コンペティションでの実績も積み上げていきました。

MT900の登場

2001年、モスラー・オートモティブは新型のMT900を発表しました。このスーパーカーはカーボンファイバー製のシャシーを用い、350hpのGM LS1エンジンを搭載しています。MT900はその軽量性とパワーを活かし、0-60mph加速を3.5秒で達成する性能を持っていました。また、後に登場したMT900Sはさらに改良が加えられ、シボレー・コルベットZ06由来のLS6エンジンを搭載し、435hpを発揮しました。

レースでの成功

特にMT900Rは、優れたレースカーとしても知られ、2003年のデイトナ24時間レースでクラス優勝を果たしています。また、ヨーロッパの各種レースにも参加し、数々のタイトルを獲得しています。このように、モスラー・オートモティブはスポーツカー界での確固たる地位を築き上げました。

モデルの一覧

モスラーは多様なモデルを展開しており、代表的なものには以下のような車両があります：

• - コンシュライアー・GTP
• - イントルーダー
• - ラプター
• - MT900
• - MT900R
• - MT900S フォトン
• - MT900M

合併とその後

しかし、モスラー・オートモティブは2013年にロシオン・オートモティブに吸収され、会社としての活動は終了しました。それにもかかわらず、彼らが生み出したスーパーカーは今なお多くのファンに愛され続けています。独自のデザイン哲学と高い性能で知られるモスラー・オートモティブの歴史は、スーパーカーの進化において重要な一ページを刻んでいます。

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