モンパルナス＝ビヤンヴニュ駅

モンパルナス＝ビヤンヴニュ駅は、パリの6区、14区、15区に位置する重要なメトロ駅です。4号線、6号線、12号線、13号線が乗り入れ、フランス国鉄のモンパルナス駅と地下で接続しているため、乗り換えに便利な駅として知られています。

駅構造

駅は南北に分かれており、北側にはモンパルナス大通りと1940年6月18日広場の地下に4号線と12号線のホームが、南側にはメーヌ大通りとビヤンヴニュ広場からヴォージラール大通りの地下にかけて6号線と13号線のホームがあります。各路線のホームは相対式2面2線で構成されています。

南北の駅部分は長い地下通路で繋がっており、3本の動く歩道が設置されています。そのうち1本は最大9km/hで動作し、RATP（パリ交通公団）の試算によると、この動く歩道を利用することで通勤者は年間11.5時間を節約できるとされています。南側の改札口は国鉄モンパルナス駅の地下1階と直結しています。

利用状況

2005年の年間利用者は2946万人に達し、パリのメトロ駅の中では北駅、サン・ラザール駅に次いで3番目に利用者の多い駅です。多くの人々がこの駅を経由して、パリ各地へ移動しています。

駅周辺

駅周辺はモンパルナスの中心地であり、モンパルナス駅周辺には多くの商業施設や文化施設が集まっています。詳細については、モンパルナス駅の項目を参照してください。

歴史

モンパルナス＝ビヤンヴニュ駅は、元々別々の駅であった4号線、12号線のモンパルナス駅（1910年開業）と、6号線、13号線のビヤンヴニュ駅（1906年開業、当初はモンパルナス駅、後にアヴニュ・デュ・メーヌ駅と改称）が合併して誕生しました。1930年代末に両駅を繋ぐ地下連絡通路が設けられ、1942年10月6日に正式に統合されました。

興味深いことに、旧ビヤンヴニュ駅は現在国鉄モンパルナス駅の駅前に位置し、旧モンパルナス駅は国鉄駅から離れています。これは、モンパルナス・タワー建設に伴い1965年に国鉄駅が南側に移転したためで、移転前は旧モンパルナス駅が国鉄駅の駅前に、旧ビヤンヴニュ駅が駅の裏手にありました。

ビヤンヴニュ駅の駅名は、パリのメトロ建設に大きく貢献したフルジャンス・ビヤンヴニュに由来します。彼はメトロ開業前の1896年から1932年の引退まで30年以上にわたりメトロの技師長を務め、「メトロの父」と称えられています。引退の翌年、1933年に地上の広場とともに駅名が改称されました。

2002年7月1日には、南北の地下通路に最高時速12kmの動く歩道が設置され、「世界最速」として話題になりましたが、転倒事故が多発したため、7月5日に使用が停止されました。その後、速度を9km/hに落として運行が再開されました。

年表

1906年4月24日：2号南線（現6号線）のアヴニュ・デュ・メーヌ駅（当初の名称はモンパルナス駅）が開業。
1907年10月14日：2号南線が5号線に統合。
1910年4月6日：4号線のモンパルナス駅が開業。これに伴い、アヴニュ・デュ・メーヌ駅に改称。
1910年11月5日：南北地下電鉄A線（現12号線）がモンパルナス駅に乗り入れ。
1930年1月1日：南北地下電鉄のメトロへの統合に伴い、A線は12号線となる。
1933年6月30日：アヴニュ・デュ・メーヌ駅をビヤンヴニュ駅と改称。
1937年1月21日：14号線（現13号線）がビヤンヴニュ駅に乗り入れ。
1942年10月6日：モンパルナス駅とビヤンヴニュ駅が統合され、モンパルナス＝ビヤンヴニュ駅となる。同時に5号線の当駅を含む区間が6号線に移管。
1976年11月9日：14号線が13号線に統合。

隣の駅

4号線：サン＝プラシッド駅 - モンパルナス＝ビヤンヴニュ駅 - ヴァヴァン駅
6号線：パスツール駅 - モンパルナス＝ビヤンヴニュ駅 - エドガール・キネ駅
12号線：ノートル＝ダム＝デ＝シャン駅 - モンパルナス＝ビヤンヴニュ駅 - ファルギエール駅
* 13号線：デュロック駅 - モンパルナス＝ビヤンヴニュ駅 - ゲテ駅

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