モンパンシエ

モンパンシエは、フランスのオーヴェルニュ＝ローヌ＝アルプ地域圏、ピュイ＝ド＝ドーム県に位置するコミューンです。リヨンの北約30km、県都クレルモン＝フェランの北約45km、ヴィシーからは高速道路で約22kmの距離にあります。この地は、かつての国道9号線、現在の県道2009号線沿いにあるオーヴェルニュの村で、エグペルスの町に隣接しています。

特徴的なのは、美しい景観が楽しめる石灰岩の小山の上に建つモンパンシエ城です。この城は、その歴史と景観の良さから、多くの人々を魅了してきました。また、TERオーヴェルニュのサン・ジェルマン・デ・フォッセ-ニーム-クルブサック線がコミューンを通過しており、最寄りの駅はエグペルス駅です。

地名の由来

モンパンシエという地名は、小山の名前「Mons Pancherii」（パンセの山）に由来します。この小山の自然な形状が、その名前の由来となったとされており、村は小山の周囲を取り囲むように発展しました。

歴史

モンパンシエの小山は、オーヴェルニュ北部の戦略的な要所として、重要な歴史的出来事の目撃者となってきました。

紀元前52年：ユリウス・カエサルがゲルゴウィアの戦いの際、この小山から軍の到着を監視したとされています。
892年：ウード王がモンパンシエの山のふもとでノルマン軍を破りました。
* 1362年：ブリニェの戦いの後、傭兵集団がオーヴェルニュを荒らしましたが、同年モンパンシエでエンリケ・デ・トラスタマラ指揮下のスペイン・カスティーリャ軍によって鎮圧されました。

11世紀にはモンパンシエ領主が現れ、1176年にはティエール家からボージュー家に家系が移りました。1226年11月には、ルイ8世がアルビジョワ征伐中にモンパンシエ城で高熱により亡くなっています。

1308年、ドルー家がモンパンシエ領主となり、1384年には領主権がベリー公ジャン・ド・フランスに売却され、伯爵領に昇格しました。1434年には、マリー・ド・ベリーを通じてモンパンシエ伯領はブルボン家にもたらされました。ブルボン公シャルル3世は、フランソワ1世を裏切り、神聖ローマ皇帝カール5世についたため、モンパンシエ伯領は1525年に没収されました。1539年には、姉のルイーズ・ド・モンパンシエが相続し、後に公爵領へと昇格しました。

1566年、モンパンシエ公フランソワはルネ・ダンジューを妻に迎えました。ルネ・ダンジューは、1662年にラファイエット夫人が書いた小説『モンパンシエ公爵夫人』のモデルです。1627年には、モンパンシエ公領はオルレアン家のものとなりました。これは、フランス王子・オルレアン公ガストンの妃であったマリー・ド・ブルボン＝モンパンシエが亡くなったためです。

人口統計

モンパンシエの人口は、1999年まではLdh/EHESS/Cassiniのデータに基づいており、2004年以降はINSEEのデータに基づいています。これにより、モンパンシエの人口動態を把握することができます。

モンパンシエは、その豊かな歴史と美しい景観が魅力のコミューンです。歴史的な出来事の舞台となった小山や城は、訪れる人々にその歴史を語りかけます。

もう一度検索