モード (サウスエスク伯爵夫人)

モード・カーネギー (サウスエスク伯爵夫人)

モード・カーネギー（Maud Carnegie, Countess of Southesk, 1893年4月3日 - 1945年12月14日）は、イギリス王室の一員であり、エドワード7世の長女プリンセス・ロイヤル・ルイーズの娘として生まれました。

生涯

モードは、ルイーズ王女と初代ファイフ公爵アレグザンダー・ダフの次女として、ロンドンのリッチモンド・パークで誕生しました。彼女はウィリアム4世の血も引いていましたが、誕生時は公爵令嬢として「レディ・モード・ダフ」と呼ばれていました。

1905年、祖父であるエドワード7世は、ルイーズ王女にプリンセス・ロイヤルの称号を与え、さらにその娘であるアレグサンドラとモードにイギリス王女の称号と「殿下（Highness）」の敬称を与えました。これにより、モードは「モード王女（Princess Maud）」と呼ばれるようになりました。これらの称号は、父であるファイフ公爵ではなく、祖父エドワード7世に由来するものでした。

1923年11月13日、モードは第10代サウスエスク伯爵チャールズ・カーネギーの長男、カーネギー卿チャールズ・カーネギーと結婚しました。1941年に夫がサウスエスク伯爵位を継承すると、モードはサウスエスク伯爵夫人となりました。結婚後、彼女はイギリス王女としての称号の使用をやめました。これは、伯父であるジョージ5世がファイフ公爵家の姉妹がイギリス王女の称号を受けたことを快く思っていなかったため、モードが国王の意思に自発的に従ったものと考えられています。

モードは夫と共にスコットランドのキンカーディンシャーで模範農場を経営しました。彼女はイギリス王室の一員でありながら、公務などは割り当てられませんでしたが、1943年に国王ジョージ6世がアフリカに赴いた際には、国王の国務代行者を務めました。

1943年、姉アレグザンドラの一人息子であるコノート＝ストラサーン公爵アラステア・ウィンザーが急死したため、ファイフ公爵位はモードの一人息子ジェームズ・カーネギーが相続することになりました。モードは1945年、激しい気管支炎の発作を起こして亡くなりました。

子女

* ジェームズ・ジョージ・アレグザンダー・バナマン（1929年 - 2015年）- 第3代ファイフ公爵、第12代サウスエスク伯爵

モードは、王室の一員でありながらも、称号に固執せず、自身の役割を理解し、社会に貢献した人物でした。彼女の生涯は、イギリス王室の歴史においても特筆される出来事として記憶されています。

外部リンク

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