ヤスミン・クルティッチ

ヤスミン・クルティッチ：スロベニアが生んだ技巧派MFの軌跡

ヤスミン・クルティッチ（Jasmin Kurtić, 1989年1月10日 - ）は、スロベニア・チュルノメリ出身のサッカー選手。ポジションは主にミッドフィールダー。

イタリアでの挑戦

2010年12月、クルティッチはUSチッタ・ディ・パレルモと4年半の契約を結び、イタリアへ活躍の場を移します。当時パレルモには既に複数のスロベニア人選手が在籍しており、クルティッチはチームにとって4人目のスロベニア人選手となりました。カップ戦でデビューを果たした後、ACFフィオレンティーナ戦でセリエAデビューを飾ります。しかし、このシーズンは出場機会に恵まれず、翌シーズンはセリエBのASヴァレーゼ1910へレンタル移籍。

ヴァレーゼでは、ロランド・マラン監督の指導の下、トップ下から中盤へとコンバートされ、攻守両面で著しい成長を見せます。クラブの上位進出に大きく貢献し、セリエA昇格こそ逃したものの、自身にとって大きな飛躍のシーズンとなりました。パレルモ復帰後は、期待されたほどのパフォーマンスを発揮できず、クラブもセリエBへ降格。その後、USサッスオーロ・カルチョへ共同保有の形で移籍。

アタランタでの飛躍と、その後のキャリア

2015年6月、クルティッチはアタランタBCに4年契約で移籍。アタランタでは、持ち前の技術と戦術眼を活かし、チームの中盤に欠かせない存在として活躍します。

2018年1月には、S.P.A.L.と3年半の契約を締結。加入後すぐにレギュラーとして定着し、クラブのセリエA残留に貢献します。シーズン終了後には、買取義務が行使され、完全移籍となりました。

2020年1月10日、パルマ・カルチョ1913へのレンタル移籍が発表。シーズン終了後、パルマは買取義務を行使し、クルティッチと3年契約を結びました。

その後、2021年7月18日にはPAOKへ2年間のレンタル移籍、そして2023年8月8日にはルーマニア1部のCSウニヴェルシタテア・クラヨーヴァへ1年契約で移籍しています。

スロベニア代表としての活躍

クルティッチは、スロベニア代表としても長年に渡り活躍しています。2012年5月26日に行われたギリシャ代表との親善試合でA代表デビューを果たし、この試合で直接フリーキックを決め、代表初得点も記録しました。

プレースタイルと評価

クルティッチは、中盤であれば複数のポジションをこなせるユーティリティ性と、高い戦術理解度を持ち合わせています。正確なパスとボールコントロール技術に加え、豊富な運動量で攻守に貢献できる選手として評価されています。また、フリーキックの精度も高く、得点能力も兼ね備えています。

長年に渡り、イタリアを主戦場に活躍してきたクルティッチ。その豊富な経験と実績を活かし、新たな挑戦の場でも輝きを放つことが期待されます。

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