ヤドヴィガ・ヤギェロンカ (1513-1573)

ヤドヴィガ・ヤギェロンカ（1513年3月15日 - 1573年2月7日）は、ポーランド王ジグムント1世と最初の妃バルバラ・ザーポリャの長女として生まれました。彼女は、ブランデンブルク選帝侯ヨアヒム2世ヘクトルの2番目の妻として知られています。ドイツ語名はヘートヴィヒ・フォン・ポーレンです。

生涯

ヤドヴィガは、ポーランド王室という高貴な血筋のもとに生まれました。母方の伯父には、ハンガリーの対立王サポヤイ・ヤーノシュがいます。1526年には、スウェーデン王グスタフ1世から再婚の打診がありましたが、グスタフ1世が国家宗教をカトリックからプロテスタントへ変更したことを知った父ジグムント1世は、この縁談を拒否しました。しかし、異母妹カタジナはグスタフ1世の息子ヨハン3世に嫁ぎ、スウェーデン王妃となっています。

1535年夏、ヤドヴィガはブランデンブルク選帝侯ヨアヒム2世ヘクトルと結婚しました。この結婚に際し、ヨアヒム2世はヤドヴィガをプロテスタントに改宗させないことをジグムント1世に誓約し、ルピーン伯領とアルトルピーンおよびノイルピーンの2都市をヤドヴィガに与えました。興味深いことに、ヨアヒム2世の先妻マグダレーネ・フォン・ザクセンは、ヤドヴィガの従姉にあたります。

1555年、ヤドヴィガは狩猟用城館で事故に遭い、床が崩落した際に背中に重傷を負いました。この事故がきっかけとなり、彼女は残りの人生を身体障害者として過ごすことになります。元々、ヤドヴィガとヨアヒム2世の夫婦関係は、信仰の違いや言葉の壁（ヤドヴィガはドイツ語を話せなかった）から良好とは言えませんでしたが、この事故によって夫婦関係はさらに悪化しました。事故後、ヨアヒム2世は愛妾アンナ・ジドーを事実上の妻として扱うようになります。

ヤドヴィガは1573年にノイルピーンで亡くなりました。

子女

ヤドヴィガは、夫ヨアヒム2世との間に5人の子供をもうけました。

エリーザベト・マグダレーネ（1537年 - 1595年） - 1559年、ブラウンシュヴァイク＝リューネブルク公フランツ・オットーと結婚
ジギスムント（1538年 - 1566年） - マクデブルク大司教、ハルバーシュタット司教
ヘートヴィヒ（1542年 - 1602年） - 1560年、ブラウンシュヴァイク＝ヴォルフェンビュッテル公ユリウスと結婚
ゾフィア（1541年 - 1564年） - 1561年、ボヘミアの大貴族ヴィレーム・ロジュンベルクと結婚
* ヨアヒム（1543年 - 1544年）

ヤドヴィガ・ヤギェロンカの生涯は、王室の一員としての期待、政略結婚、夫婦間の葛藤、そして不慮の事故による苦難など、様々な要素が絡み合ったものでした。彼女の人生は、当時のヨーロッパにおける王侯貴族の生活の一端を垣間見せてくれます。

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