ヤマハ・ミッドナイトスター

ミッドナイトスターシリーズ：ヤマハ発動機のクルーザーモデル

ヤマハ発動機が製造・販売するミッドナイトスターは、アメリカンタイプのオートバイ、いわゆるクルーザーバイクです。複数の排気量モデルが存在し、その魅力的なスタイルと力強いエンジンで多くのライダーを魅了しています。本稿では、ミッドナイトスターシリーズの主要モデルを中心に、その歴史と特徴を詳しく解説します。

シリーズの起源と概要

ミッドナイトスターシリーズは、2000年に発売されたXV1600ロードスターミッドナイトスターを起源としています。これはロードスターシリーズの「ミッドナイト仕様」を継承したモデルで、その後のシリーズ展開の礎となりました。さらに、そのルーツを辿ると、1980年代には「ミッドナイトスペシャル」という特別仕様車が存在していたことがわかります。

ミッドナイトスターシリーズは、主に1900ccクラス（OHVエンジン搭載のXV系）と1300ccおよび950ccクラス（SOHCエンジン搭載のXVS系）で構成されています。2014年までは、日本国外向けモデルとしてラインナップされていました。欧州市場などでは、XVSではなくXV1300やXV950といった名称で販売されている場合もありますが、本稿ではSOHCエンジン搭載のバンク角60°モデルを「XVS」として統一的に表記します（XV1900系はバンク角48°のOHVエンジン搭載です）。なお、北米市場では「ストラトライナー」、「ロードライナー」、「Vスター」といった名称で販売されており、ミッドナイトスターの名称は使用されていません。

主要モデルとラインナップ

ミッドナイトスターシリーズの発売時期と主要モデルは以下の通りです。

2005年: XV1900Aミッドナイトスター（北米仕様：Roadliner S）発売。1900ccクラスのシリーズ第一弾。
2006年: XVS1300Aミッドナイトスター（2007年モデル）（北米仕様：V-Star 1300）発売。1300ccクラスの追加。
2008年: XVS950Aミッドナイトスター（2009年モデル）（北米仕様：V-Star 950）発売。950ccクラスの投入。
2013年: XV1900Aカジュアルフルドレスが登場。大型フェアリングとパニアケースを装備した豪華仕様。
2014年: XV1900Aカジュアルフルドレスの名称をXV1900ACFDに変更。さらに、1300ccクラスにも同様の装備を施したXVS1300CFDが登場。

これらのモデル以外にも、派生モデルが存在します。

XV1900CUレイダー(北米仕様:Raider): 1900ccクラスのスポーティなモデル。
XVS1300CAストライカー(北米仕様:Stryker): 1300ccクラスのアグレッシブなモデル。
XVS1300CUカスタム: 1300ccクラスのカスタムモデル。

北米市場における名称

北米市場では、ミッドナイトスターという名称は使用されず、モデルによって異なる名称が用いられています。例えば、XV1900AはRoadliner S、XVS1300AはV-Star 1300、XVS950AはV-Star 950として販売されています。フルドレスモデルも、Stratoliner DeluxeやV-Star 1300 Deluxeといった名称で販売されています。

まとめ

ミッドナイトスターシリーズは、その力強いエンジンと洗練されたスタイルで、長年に渡り多くのライダーを魅了してきたクルーザーバイクシリーズです。多様なラインナップと、地域による名称の違いなど、その歴史と特徴を理解することで、より深くミッドナイトスターの世界を楽しむことができるでしょう。 本稿では主要モデルを中心に解説しましたが、ヤマハの他のクルーザーモデル、例えばレイダー、V-Star、ドラッグスター、ロイヤルスター、ロードスターシリーズとの関連性についても考慮すると、より豊かな理解が得られるでしょう。 これらのモデルとミッドナイトスターシリーズを比較検討することで、それぞれの個性と魅力をより深く理解することができるはずです。

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