ヤマハ・BB

ヤマハ・BBシリーズのエレクトリックベース

ヤマハ・BBは、ヤマハ株式会社が制作したエレクトリックベースで、その名称は「Broad Bass」から取られています。この楽器は1977年に初代モデルが発売されて以来、同社を代表するエレクトリックベースとして多くの音楽シーンで活躍してきました。

歴史と進化

BBシリーズは、1960年代のSBシリーズ（SB-2、SB-7A）を経て誕生しました。1977年の最初のリリース時には、主に『BB1200』『BB1000』『BB800』の3モデルがラインナップされました。その後、1978年に『BB1200』にシングルピックアップを追加した『BB2000』が登場し、これがBBシリーズの基本的な形を形成しました。

1980年には『BB3000』が加わり、さらに1984年には5弦ベースの『BB5000』が登場。これにより、ヤマハは国産エレクトリックベースの重要なプレーヤーとしての地位を確立しました。

さらに、2017年には発売40周年を記念してラインナップが一新され、新しい技術を取り入れた『BBPro』『BB700』『BB400』『BB200』がリリースされました。これらのモデルは、デザインやピックアップ構成を維持しながらも、今までとは異なるアプローチで再構築されています。

特徴の紹介

BBシリーズの各モデルは、発売時期によって仕様が大きく異なります。初代モデルはシンプルなスプリット・シングルコイルピックアップを特徴としていましたが、その後の『BB2000』以降は、ブリッジ側に配置されたバーポールピースタイプのシングルコイルピックアップを持つPJスタイルが基本となりました。

モデルによっては、ボルトオン方式とスルーネック方式が採用されています。例えば、『BB1200』より上位のモデルではスルーネックが採用されていましたが、2017年以降の新モデルでは全てボルトオン方式に改められています。最新の『BBPro』『BB700』『BB400』では、従来の4点ボルトに加え、ボディ裏から斜めに2点ボルトを追加する「マイター・ボルティング方式」という新技術が盛り込まれています。

さらに、『BB200』以外のモデルでは、通常の弦通し方式に加え、ボディ裏から45度の角度をつけた弦通し方式も選択可能です。これにより、弦にかかるストレスが軽減され、音質も改善されるとされています。

使用アーティスト

BBシリーズは、多くの著名なベーシストやミュージシャンに愛用されています。使用アーティストには、ビリー・シーン、ネイザン・イースト、ポール・マッカートニー、元メガデスのジェイムズ・ロメンゾなどが名を連ねています。また、元ヴァン・ヘイレンのマイケル・アンソニー、東京事変の亀田誠治、RADWIMPSの武田祐介など、幅広いジャンルのアーティストに支持されています。

まとめ

ヤマハ・BBは、その多様なモデル展開と進化を通じてエレクトリックベースのアイコンとされています。新旧の技術が織り交ぜられたBBシリーズは、多くの音楽ジャンルにおいて欠かせない一品と言えるでしょう。今後もさらに多様なプレイヤーに愛され続けることが期待されます。

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