ヤマハ・PW

ヤマハPWシリーズ：子供向けモトクロスバイク

ヤマハ発動機から発売されていたPWシリーズは、2ストロークエンジンを搭載した子供向けのモトクロスバイクです。PW50とPW80の2機種がラインアップされ、それぞれ異なる年齢層の子供たちをターゲットとしていました。これらのモデルは、初心者でも扱いやすい設計と、本格的なモトクロスバイクのデザインを融合させた、ユニークな存在でした。

PW50：初めてのモトクロス体験に最適

PW50は、主に3歳から6歳頃、体重25kg以下の幼児を対象とした入門モデルでした。オートマチックエンジンと軽量ボディにより、小さな子供でも容易に操作することが可能です。さらに、シャフトドライブシステムや自転車と同じ左右レバー式のブレーキを採用することで、安全性を高めています。直感的な操作性と高い安全性は、初めてモトクロスバイクに乗る子供にとって理想的な環境を提供しました。2005年から販売され、2009年にはヤマハYZシリーズと同じカラーリングとグラフィックが採用されたモデルが登場しました。

PW50の主な特徴をまとめると以下の通りです。

対象年齢：3～6歳（体重25kg以下）
エンジン：2ストロークオートマチック
駆動方式：シャフトドライブ
ブレーキ：左右レバー式
軽量ボディ

PW80：ステップアップのための選択肢

PW80は、7歳から10歳頃、体重40kg以下の子供を対象としたモデルです。PW50よりも排気量が大きく、より本格的なモトクロスバイクの走りを体験できます。自動遠心クラッチを採用することで、クラッチ操作なしにギアチェンジが可能になり、子供でもスムーズな運転をサポートします。3段変速機、スポーク式前後ホイール、モノクロスサスペンション、アルミ製アウターチューブを採用したフォークなど、装備も充実しています。2005年から販売され、2009年にはヤマハYZシリーズと同じカラーリングとグラフィックのモデルがリリースされました。

PW80の主な特徴は下記の通りです。

対象年齢：7～10歳（体重40kg以下）
エンジン：2ストローク
変速機：3段変速（自動遠心クラッチ）
サスペンション：モノクロスサスペンション
ホイール：スポーク式

ヤマハYZシリーズとの関連性

2009年モデルでは、PW50とPW80の両モデルに、ヤマハの4ストロークモトクロスバイクであるYZシリーズと同じカラーリングとグラフィックが採用されました。これは、子供たちが憧れのYZシリーズのデザインを身近に感じられるようにという配慮からと考えられます。このデザイン変更は、子供たちにとって大きな魅力となり、PWシリーズの人気をさらに高めたと言えるでしょう。

生産終了とその後

PW50とPW80は、長年にわたり子供たちに愛されてきましたが、現在は生産が終了しています。しかし、これらのモデルは、多くの子供たちにモトクロスの楽しさを伝え、多くのライダーを育成する上で重要な役割を果たしました。現在では中古市場で取引されており、多くのファンから高い人気を誇っています。

まとめ

ヤマハPWシリーズは、子供たちが安全にそして楽しくモトクロスを体験できるよう設計された、画期的なモトクロスバイクでした。オートマチック機能や安全設計、そして本格的なモトクロスバイクのデザインは、多くの子供たちに夢を与え続けました。生産終了後も、その人気は色あせることなく、中古市場で高い評価を得ています。

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