ヤマハ・RD

ヤマハRDシリーズ：2ストロークエンジンの雄姿

ヤマハRDシリーズは、1973年から1988年にかけてヤマハ発動機が製造販売したオートバイシリーズです。50ccから400ccまでの幅広い排気量をカバーし、その軽快な走りと力強い2ストロークエンジンで多くのライダーを魅了しました。特にRD250やRD350は、当時の若者を中心に爆発的な人気を博し、日本のバイク史に名を刻む名車となりました。

開発の背景とライバルたち

RDシリーズは、ヤマハのAX125、DX250、RX350の後継機種として開発されました。ライバルは、スズキのGTシリーズやRGシリーズ、カワサキのSSシリーズ（マッハ）やKHシリーズなど、当時を代表する2ストロークスポーツバイクがひしめき合う競争の激しい市場でした。RDシリーズは、これらのライバルたちと競うべく、高い性能とスタイリッシュなデザインを両立したモデルとして誕生しました。

モデルバリエーション

RDシリーズは、50cc、60cc、90cc、125cc、200cc、250cc、350cc、400ccと、多様な排気量で展開されました。それぞれの排気量で、性能やデザインにバリエーションがあり、ライダーのニーズに応える幅広いラインナップが特徴でした。例えば、RD250は、1973年の発売以来、幾度かのマイナーチェンジを経て進化を続け、最終的には丸みを帯びた美しいデザインで人気を博しました。RD350は、RD250とフレームなどを共用しながらも、よりパワフルなエンジンを搭載し、個性的なモデルとして存在感を示していました。また、RD400は、350ccの後継モデルとして登場し、40馬力の高出力エンジンを搭載していました。

RDという名称の由来

RDという車名には、ヤマハ社内の排気量別コード名が由来しています。Rはレーサーまたは350cc、Dは250ccを表しています。この命名法からも、RDシリーズがレーサーレプリカとしての要素を強く持っていたことが伺えます。

輸出仕様車とRZシリーズ

RDシリーズは、国内仕様車と輸出仕様車が存在しました。1980年以降は、後継車であるRZシリーズの輸出仕様車がRDの名称を使用していました。仕向地によっては、RZと名称が変更される場合もありました。

RDシリーズの遺産

1988年に生産が終了した後も、RDシリーズは多くのファンに愛され続けています。そのスタイリッシュなデザイン、軽快な走りは、現代においても色褪せることがありません。中古車市場では、状態の良いRDシリーズは高値で取引されており、その人気は衰えることを知りません。RDシリーズは、日本のモーターサイクル史における重要な1ページを刻んだ、名車として語り継がれています。

各モデルの細かな歴史

ここでは、RDシリーズの各モデルについて、より詳細な歴史を記述することは避け、主要なモデルのポイントのみを以下にまとめます。

RD50: 1972年発売のFX50の欧州仕様をベースに1973年に登場。
RD125: 1973年発売。
RD250: 1973年発売。空冷2ストロークエンジン搭載のスポーツバイクとして人気を博し、数度のマイナーチェンジを経て進化。最終型の丸みを帯びたデザインが特に人気。
RD350: RD250の兄弟車。RD250とフレームを共用。
* RD400: RD350の後継モデル。最高出力40馬力のエンジンを搭載。

これらのモデル以外にも、RD60、RD90、RD200など、様々なバリエーションが存在しました。 それぞれのモデルには、独自の進化と魅力があり、時代背景や技術革新を反映した設計がなされています。興味のある方は、それぞれのモデルについてさらに詳細な情報を調べてみるのも良いでしょう。

外部リンク

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