ヤマハ・XZ

ヤマハXZシリーズ：快適性とスタイリッシュさを両立したロードスポーツ

ヤマハ発動機は、1982年3月、新たなロードスポーツモデルとしてXZシリーズを発売しました。輸出仕様の550ccと、国内免許制度に合わせた400ccの2機種がラインナップされ、たちまち人気を博します。

XZシリーズ最大の特徴は、その快適な走行性能です。シャフトドライブを採用することで、チェーン駆動に比べて振動が少なく、安定した走りを実現。長距離ツーリングにも最適な設計となっています。当時としては画期的だった水冷DOHC2気筒エンジンは、ヤマハ独自のYICS（ヤマハインダクションコントロールシステム）を搭載。スムーズな出力特性と力強い加速を両立させていました。

車体デザインも、当時流行していたヨーロピアンタイプのスタイルを取り入れ、洗練された印象を与えます。カラーリングは、550ccと400ccで共通のシルバー、ブラック、レッドの3色が用意されました。スタイリッシュなルックスと快適な乗り心地の組み合わせは、多くのライダーを魅了した要因と言えるでしょう。

1982年8月には、よりスポーティなモデルとして、400ccのフェアリングモデルXZ400DがYSP限定仕様車として登場します。鮮やかな赤と白、青と白の2種類のツートンカラーが用意され、さらに高い人気を集めました。

さらに、1983年2月には、国内向けに550ccのフェアリングモデルXZ550Dが発売されました。エンジン形式の変更や改良が加えられ、より洗練された走りを実現しています。

500ccモデルと400ccモデルでは、車体を共通化。そのため、当時の400ccクラスとしては大柄な車格となり、余裕のあるライディングポジションを提供していました。

XZシリーズは、そのスタイリッシュなデザインと快適な走行性能、そして信頼性の高さから、多くのライダーに支持され、日本のオートバイ史にその名を刻むモデルとなりました。発売から年数が経過した現在でも、根強い人気を誇り、中古市場でも高い評価を得ています。その優れた設計思想と高い完成度は、現代のバイクにも通じるものがあり、当時の技術力の高さを改めて感じさせてくれます。様々な資料やウェブサイトで、その魅力をより深く知ることができるでしょう。 多くのライダーが、XZシリーズの走行性能とデザインに魅了され、今もなお語り継がれているのです。

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