ユアヒットパレード (RKBラジオ)

ユアヒットパレード

RKB毎日放送のラジオ部門、RKBラジオで長年にわたり放送された音楽番組、それが「ユアヒットパレード」です。この番組は、プロ野球のシーズンが終了し、ナイター中継がなくなる秋から春にかけての期間、具体的には1995年10月から2004年3月まで、およそ足掛け9シーズンにわたって放送されました。ナイターオフの夜を彩る番組として、多くのラジオリスナーに親しまれる存在となりました。

番組内容と選曲

「ユアヒットパレード」で主に流された楽曲は、日本のポピュラー音楽、いわゆる邦楽が中心でした。特に、昭和30年代（1955年〜1964年）から平成4年（1992年）頃までに発表され、ヒットチャートを賑わせた懐かしいナンバーが多く選曲されました。これにより、幅広い世代のリスナーが青春時代や思い出の時期と重なる音楽を楽しむことができました。また、邦楽が中心ではありましたが、放送期間中の特定の時期には「オールディーズ洋楽コーナー」が設けられ、世界的にヒットした懐かしの洋楽が紹介されることもありました。これにより、番組の音楽的な幅が広がり、多様なリスナー層に対応していました。

放送時間と特別対応

基本的にナイターオフの一定の時間帯に放送されていましたが、編成上の都合により放送時間が変更されたり、休止となるケースも少数ながら存在しました。全国規模で企画される特別番組、例えば「全国高校生の主張」などが放送される際には、本番組の放送枠が短縮されたり、その日は番組自体が休止となることが稀にありました。また、RKB毎日放送と同じ系列である福岡ダイエーホークス（現・福岡ソフトバンクホークス）がプロ野球の日本シリーズに出場した際には、応援番組である「ホークス歌の応援団」が優先して放送され、本番組が差し替えとなることもありました。これらの事例は、当時のラジオ放送の編成状況を反映したものです。

パーソナリティ

番組の進行を務めた主なパーソナリティは、鬼橋美智子さんでした。鬼橋さんは長きにわたり番組を支え、リスナーとの間に温かい関係を築きました。また、番組がスタートした最初のシーズン、1995年秋から翌1996年春にかけての期間には、中村良知さんもパーソナリティとして参加されていました。中村さんはこの期間、火曜日と木曜日の放送を担当し、番組の立ち上げ期を支えました。

主なコーナー

番組内で人気を集めたコーナーの一つに「電リクヒットパレード」がありました。このコーナーは「おにちゃんの電リクヒットパレード」という愛称でも親しまれ、特に毎週月曜日に設定されていました。リスナーは電話を通じて、メッセージや楽曲にまつわるエピソードとともにリクエスト曲を番組に寄せることができ、鬼橋さん（あるいは当時の担当パーソナリティ）がそのリクエストに応えて楽曲を放送するという、リスナー参加型の企画でした。これにより、番組とリスナーとの双方向のコミュニケーションが生まれ、一体感が高まりました。

番組の背景と関連番組

「ユアヒットパレード」は、プロ野球シーズン中に熱烈なホークスファンに支持されていた「ホークス歌の応援団」のオフシーズン版として企画・放送が開始されたという経緯を持っています。野球オフ期間にも、リスナーに親しまれる音楽番組を提供したいという意図があったと考えられます。さらに、本番組の放送に先駆けて、関連するミニ番組が放送されていた時期もありました。番組本編の直前には「プレヒットパレード」が、そして放送前の夕方には「プレプレヒットパレード」という短い番組が放送され、本編への導入や予告、関連情報の提供などが行われていたとされています。

「ユアヒットパレード」は、昭和・平成初期のヒット曲を通じて、ナイターオフの期間に多くのリスナーに音楽と温かい語りかけを届けた番組として、RKBラジオの歴史にその名を刻んでいます。

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