ユニコードコンソーシアム

ユニコードコンソーシアムについて

ユニコードコンソーシアム（Unicode Consortium）は、国際的な文字コード規格であるUnicodeの開発と普及を推進する非営利団体です。1990年12月に設立が発表され、翌1991年にアメリカ合衆国カリフォルニア州で非営利法人として正式に設立されました。この団体は、世界中の文字を統一的に扱うことを目的とし、異なる言語やプラットフォーム間での文字化けを防ぐための標準化に取り組んでいます。

概要

ユニコードコンソーシアムの主な目標は、既存の文字コード体系をUnicodeとその標準であるUTF（Unicode Transformation Format）に置き換えることです。従来の文字コード体系は、サイズや対応範囲に制限があり、多言語環境での相互運用性に課題がありました。Unicodeは、これらの問題を解決するために、あらゆる文字を単一の体系で表現することを可能にしました。

Unicodeの成功により、コンピュータソフトウェアの国際化（i18n）と地域化（l10n）において、圧倒的な普及を遂げました。現在では、XML、Java、現代的なオペレーティングシステムなど、多くのテクノロジーでUnicodeが採用されています。コンソーシアムは、Unicode標準の開発、拡張、普及を促進するために活動しており、情報処理業界のさまざまな企業や団体が会員として参加しています。また、ISO/IEC JTC 1|ISO_IEC JTC 1、W3C、IETF、ECMAといった主要な標準化団体とも積極的に協力しています。

会員制度

ユニコードコンソーシアムは、企業や個人を問わず、誰でも会員になることができます。会員資格は、参加の度合いに応じて以下の7つに分類されています。

• - Full Corporate Member（正会員）
• - Institutional Member（機関会員）
• - Supporting Member（賛助会員）
• - Associate Member（準会員）
• - Individual Member（個人会員）
• - Student Member（学生会員）
• - Liaison Member（連携会員）

最も権限を持つFull Corporate Memberには、以下のような主要企業が名を連ねています。これらの企業は、Unicodeの策定や推進において重要な役割を果たしています。

• - アドビシステムズ
• - Apple
• - Google
• - ハネウェル
• - IBM
• - マイクロソフト
• - オラクル
• - サン・マイクロシステムズ
• - Sybase
• - Yahoo!

過去には、ジャストシステムも会員であったことがあります。

ユニコードコンソーシアムの書籍

ユニコードコンソーシアムは、これまでに以下のようなUnicode標準に関する書籍を出版しています。

• - The Unicode standard worldwide character encoding, Version 1.0. Vol.1 (1991)
• - The Unicode standard worldwide character encoding, Version 1.0. Vol.2 (1992)
• - The Unicode standard, Version 1.1 (1993)
• - The Unicode standard, Version 2.0 (1996)
• - The Unicode standard, Version 3.0 (2000)
• - The Unicode standard, Version 4.0 (2003)
• - The Unicode standard, Version 5.0 (2006)
• - The Unicode Standard, Version 5.2.0 (2009)
• - The Unicode Standard, Version 6.0.0 (2011)
• - The Unicode Standard, Version 6.1.0 (2012)
• - The Unicode Standard, Version 6.2.0 (2012)
• - The Unicode Standard, Version 6.3.0 (2013)
• - The Unicode Standard, Version 7.0.0 (2014)
• - The Unicode Standard, Version 8.0.0 (2015)
• - The Unicode Standard, Version 9.0.0 (2016)

これらの書籍は、Unicodeの各バージョンにおける仕様の詳細や変更点を解説しており、Unicodeを利用する開発者や研究者にとって貴重な資料となっています。

参考文献

• - トニー・グラハム「Unicodeコンソーシアム」『Unicode標準入門』関口正裕監修、乾和志・海老塚徹訳、翔泳社、2001年5月、pp. 31-36頁。

関連項目

• - フリーソフトウェアのユニコードフォント
• - Altコード
• - 国際符号化文字集合
• - Unicodeエンコーディングの比較
• - Unicode文字のマッピング

外部リンク

• - The Unicode Consortium （英語）

もう一度検索