ユニゾン (アルバム)

アルバム『ユニゾン』の概要

『ユニゾン』は、セリーヌ・ディオンにとって通算15枚目のリリースであり、英語盤としては初のデビューアルバムです。このアルバムは1990年に北アメリカで発表され、翌年には世界中で広まりました。ディオンは、この作品を通じて多くのヒットシングルを生み出し、音楽界における地位を確立しました。

レコーディングと収録楽曲

アルバムは、ロンドン、ニューヨーク、ロサンゼルスなどの都市でレコーディングされました。収録された楽曲には、「エニイ・アザー・ウェイ」や「ユニゾン」などが含まれています。「ユニゾン」は、トム・クルーズ主演映画『栄光の彼方に』の主題歌をカバーしたもので、ジュニアが歌ったバージョンが収録されています。また、「哀しみのハートビート」や「ザ・ラスト・トゥ・ノウ」といった曲もアルバムに名を連ねています。

特に「哀しみのハートビート」は、ディオンにとって英語圏でのブレイクを果たす重要なシングルとなり、アメリカのビルボードホット100では最高4位に達しました。さらに、「ハヴ・ア・ハート」というラジオシングルも、ディオンの1987年の作品『Incognito』に収録されていた「Partout je te vois」の英語版として登場しています。

このアルバムは、ディオンにとって重要な転機となり、カナダのジュノー賞では最優秀アルバム賞と最優秀女性ボーカリスト賞の2つのカテゴリで受賞しました。

ツアーとチャリティ活動

『ユニゾン』をサポートする形で、ディオンはカナダで「Unison Tour」を展開し、その模様を収めたホームビデオ『ユニゾン』もリリースしました。ツアー中には、湾岸戦争に関連する士気高揚を目的としたチャリティーシングル「ヴォイシズ・ザット・ケア」のレコーディングにも参加しました。この曲はデヴィッド・フォスターらによって書かれ、多くの有名なミュージシャンやアスリートが集結して制作されました。

「ヴォイシズ・ザット・ケア」は1991年3月にリリースされ、ビルボード・ホット100では最高11位を記録しました。また、アメリカ国内で50万枚以上の販売実績を達成し、ゴールド認定を受けました。このような成功により、セリーヌ・ディオンのキャリアは急成長を遂げました。

アルバムの商業的成功

『ユニゾン』は全世界で300万枚以上の売り上げを記録し、カナダやアメリカのチャートでもそれぞれ15位と14位に達しました。具体的には、カナダでは7xプラチナ、アメリカではプラチナ認定を受けるなど、商業的にも大きな成功を収めました。アメリカでは122万7000枚の売り上げが確認されていますが、これはニールセン・サウンドスキャンが1991年3月からデータを収集し始めたため、最初の6か月の売上は含まれていません。

ノルウェーでも高い評価を得ており、アルバム発売時にはトップ10入りして8位を記録しました。また、1996年には再発売され、イギリスで55位、フランスではゴールド認定を受けることとなりました。

このように、アルバム『ユニゾン』はセリーヌ・ディオンにとって音楽キャリアの重要な基盤を築く作品として位置付けられています。このアルバムを通じて、彼女は世界的なスーパースターへと成長していくこととなります。

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