ユニチカ・フェニックス (ラグビー)

ユニチカ・フェニックス

ユニチカ・フェニックスは、京都府宇治市に本拠地を置くユニチカ株式会社が所有するラグビーユニオンチームです。英語での表記はUNITIKA PHOENIXとなります。現在、主に関西地方の強豪チームが集まるトップウェストAリーグに所属しています。

チームの歴史

チームの歩みは、前身である日本レイヨン宇治工場のラグビー部が誕生した1958年に始まります。創設から数年を経て、1964年には関西社会人リーグのBリーグへの加盟を果たし、本格的な活動を展開しました。

1969年には、親会社の合併によりニチボーと日本レイヨンが統合されユニチカが発足。これに伴い、チームもユニチカ株式会社のラグビー部として新たなスタートを切りました。

創設から順調にステップアップし、1973年には関西社会人Aリーグへの昇格を達成します。翌1974年には、かつての全国社会人大会の舞台にも初めて立ちましたが、1979年には再びBリーグへ降格するなど、この頃からリーグ間の昇降格を経験することになります。以降もAリーグとBリーグの間を行き来する時期が続きましたが、2002年にはまさかのCリーグへの陥落という苦境も経験しました。

しかし、チームは諦めず、2003年に新たなリーグ体系であるトップウェストが発足すると、その一員として再出発を図りました。当初はトップウェストBからのスタートでしたが、すぐに優勝してトップウェストAへ昇格を果たします。

チームのアイデンティティに関わる大きな変化は2005年に訪れました。この年、かつてユニチカが擁し、惜しまれつつ廃部や他社への移管となった女子バレーボール部や女子バスケットボール部が使用していたチーム愛称「フェニックス」をラグビー部に冠することになったのです。「フェニックス」は不死鳥を意味し、困難から立ち上がる再生の象徴でもあります。チームロゴも、かつての女子バレーボール部のデザインをモチーフとして採用し、伝統の継承と再生への願いが込められています。

リーグ戦績の推移

ユニチカ・フェニックスは、長い歴史の中で関西社会人リーグからトップウェストへと戦いの舞台を移し、様々な成績を残してきました。特に、関西社会人リーグ時代にはBリーグで何度か優勝を果たし、Aリーグへの昇格を経験しています。

トップリーグ創設以前の主な戦績としては、1992-1993シーズンに関西社会人Bリーグで優勝しAリーグへ昇格、翌シーズンに降格。1994-1995、1995-1996シーズンにもBリーグで連続優勝しAリーグへの昇格を果たしましたが、再び降格するなど、まさに昇降格を繰り返すジェットコースターのような時期を過ごしました。そして、2001-2002シーズンにはBリーグ最下位となり、Cリーグへの降格という厳しい現実を突きつけられました。しかし、2002-2003シーズンに関西社会人Cリーグで優勝し、トップウェストBへの参入権を獲得。チームの不屈の精神を示しました。

トップリーグ創設以降は、トップウェストを主な舞台としています。2003-2004シーズンにトップウェストBで優勝しトップウェストAへ昇格。その後しばらくトップウェストAで戦った後、リーグ再編成に伴いトップウェストA1に所属することになります。
A1リーグでは特に目覚ましい活躍を見せ、2009-2010シーズンから2013-2014シーズンにかけて、実に5期連続でリーグ優勝を達成するという偉業を成し遂げました。2014-2015シーズンも優勝し、再び再編成されたトップウェストAへの昇格を決めました。

トップウェストA昇格後も、激戦の中で戦いを続けています。近年はリーグ中位から下位での戦いが続いており、2021-2022シーズンは7位、2022-2023シーズンは6位という成績でした。特に直近の2023-2024シーズン、2024-2025シーズンは共に8位となり、リーグ残留をかけた入替戦に勝利して、トップウェストAの座を守り抜いています。

主な所属選手

過去には、元日本代表選手の波々伯部稔氏が所属していました。多くの選手がチームの歴史に名を刻んでいます。

長年の歴史を持ち、困難を乗り越えてきたユニチカ・フェニックスは、本拠地である京都府宇治市を中心に、地域に根差した活動を続けています。

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