ユニバーシティ・チャレンジ

ユニバーシティ・チャレンジ：イギリスを代表するクイズ番組

「ユニバーシティ・チャレンジ」は、1962年にITVで放送が開始された、イギリスを代表する長寿クイズ番組です。大学対抗戦として知られ、その高い難易度とスリリングな展開で、長年にわたり多くの視聴者を魅了し続けています。

番組の歴史と変遷

1962年9月21日の初回放送から1987年まで、司会者Bamber Gascoigneのもと、ITVで913エピソードが放送されました。その後、1994年9月21日にBBCで復活し、現在はJeremy Paxmanが司会を務めています。この番組復活は、イギリスのテレビ史において重要な出来事の一つと言えるでしょう。長きにわたる放送の歴史の中で、番組のフォーマットは一部変更されていますが、基本的なルールや構成は受け継がれ、進化を遂げてきました。

チーム編成と選抜

各チームは4人の学生から構成され、ほとんどの場合、1つの大学を代表して出場します。オックスフォード大学やケンブリッジ大学といった、複数のカレッジから構成される大学の場合、個々のカレッジが独立したチームとして参加することもあります。プロデューサーは、チームの学力やテレビ映えなどを考慮し、毎年出場チームを選抜しています。ダラム大学は、Paxmanが司会を務めるようになって以降、最も多くの出場回数を誇ります。

複雑でスリリングなトーナメント

トーナメントは複数のラウンドで構成され、全28チームが参加します。まず、ファーストラウンドで28チームが2チームずつ対戦し、勝者14チームがセカンドラウンドに進みます。ファーストラウンドで敗退したチームのうち、上位4チームが改めて対戦し、勝者2チームがセカンドラウンドに進出する、という独特のシステムが採用されています。セカンドラウンド以降は、準々決勝、準決勝を経て、決勝戦で優勝チームが決定します。準々決勝ではダブルエリミネーション方式が採用されるなど、トーナメントの進行は非常に複雑で、最後まで目が離せない展開となっています。

独特の問題形式と採点方法

問題は主に「スターター・クエスション」と「ボーナス・クエスション」の2種類から構成されています。スターター・クエスションは、個人で解答する問題で、正解すると10ポイントを獲得できますが、不正解の場合は5ポイントが減点されます（Gascoigne時代のペナルティは相手チームへの加点）。スターター・クエスションに正解したチームには、関連する3つのボーナス・クエスションが出題され、各問題5ポイントを獲得できます。ボーナス・クエスションは、テーマごとに関連付けられていますが、必ずしもスターター・クエスションと直接関連しているわけではありません。また、ピクチャーラウンドやミュージックラウンドといった、視覚や聴覚に訴える問題も出題されます。視覚障碍を持つ学生への配慮として、点字を用いた問題が出題された事例もあるなど、インクルーシブな姿勢も見られます。

出題ペースは徐々に上がり、制限時間であるゴングが鳴るとゲームは終了します。同点の場合はサドンデス方式で勝敗が決まります。

著名な参加者と優勝チーム

長年にわたる放送の歴史の中で、多くの学生が「ユニバーシティ・チャレンジ」に参加し、その知性と才能を披露してきました。番組を通じて輩出された才能は、各界で活躍する人材となっています。過去の優勝チームの情報は、Sean Blanchflower氏のウェブサイトなどで閲覧できます。

番組の文化的影響

「ユニバーシティ・チャレンジ」は、単なるクイズ番組にとどまらず、イギリスの高等教育機関のプレステージを象徴する存在となっています。番組の参加は、学生にとって大きな名誉であり、卒業後の人生にも影響を与えるほどの影響力を持つと言えるでしょう。番組のルールや問題形式の独自性、そして長きにわたる放送の歴史は、イギリスの文化に深く根付いています。

まとめ

「ユニバーシティ・チャレンジ」は、その高度な問題、緊張感あふれる展開、そして長年の歴史により、イギリスで最も人気のあるクイズ番組の一つです。高い知的レベルとエンターテインメント性を両立させたこの番組は、今後も多くの視聴者を魅了し続けることでしょう。

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