ユリアン・バウムガルトリンガー

ユリアン・バウムガルトリンガー：オーストリアのベテランMFの軌跡

ユリアン・バウムガルトリンガー（Julian Baumgartlinger）は、1988年1月2日、オーストリアのザルツブルクで生まれました。長年にわたり、MFとして国内外のクラブで活躍し、オーストリア代表でも重要な役割を果たした名選手です。

若手時代の挑戦

ザルツブルク郊外のマットゼーで育ったバウムガルトリンガーは、5歳で地元のUSCマットゼーでサッカーを始めました。2001年、13歳の時にドイツへ渡り、TSV1860ミュンヘンのユースチームに加入。早くから海外でのプレーを選択し、才能を磨きました。

オーストリアでの飛躍

2009年夏、バウムガルトリンガーはオーストリア・ブンデスリーガのFKアウストリア・ウィーンへ移籍し、母国でプロとしてのキャリアを本格的にスタートさせました。2年間、クラブの主力として活躍すると同時に、オーストリア代表にも定着。その活躍が認められ、ドイツ・ブンデスリーガの1.FSVマインツ05への移籍を果たします。

ドイツ・ブンデスリーガでの挑戦

2011年夏、1.FSVマインツ05へ移籍したバウムガルトリンガーは、すぐにチームの中心選手として活躍しました。15/16シーズンにはキャプテンも務め、チームを牽引。その献身的なプレーとリーダーシップで、サポーターからの信頼も厚かったです。

2016年5月19日、バイエル・レバークーゼンへ4年契約で移籍。2019年10月には契約を2021年6月まで延長、さらに2021年2月には2022年6月30日まで再延長が発表されました。しかし、2022年3月にレバークーゼンを退団することが発表され、同年5月14日の最終節で惜しまれながら退団セレモニーが行われました。

2022年8月16日、FCアウクスブルクと1年契約を結び、再びドイツ・ブンデスリーガの舞台へ。

代表としての功績

バウムガルトリンガーは、2003年のU-16代表以降、各年代のオーストリア代表に選出され、2009年にはU-21代表のキャプテンを務めました。2009年9月9日、ワールドカップ予選のルーマニア代表戦でA代表デビュー。2014年6月3日のチェコとの親善試合で代表初ゴールを記録しました。

UEFA EURO2016では、全3試合に先発出場。2016年8月には、クリスティアン・フックスの後任としてオーストリア代表のキャプテンに就任しました。

UEFA EURO2020にもメンバー入りを果たしましたが、大会直前に負傷。グループステージ初戦の北マケドニア戦にわずかに出場するにとどまりました。チームはベスト16に進出し、オーストリア代表としてEURO初の勝利を記録するなど、歴史的な成果を上げました。

引退とその後

2023年7月24日、ユリアン・バウムガルトリンガーは現役引退を表明。長年のプロキャリアに終止符を打ちました。引退後についてはまだ発表されていませんが、サッカー界での経験を活かし、指導者や解説者など、新たな道に進むことが期待されています。

プレースタイル

バウムガルトリンガーは、守備的MFとして、ボール奪取能力と戦術眼に優れた選手でした。豊富な運動量でピッチをカバーし、相手の攻撃の芽を摘み取るだけでなく、正確なパスで攻撃の起点にもなりました。また、リーダーシップにも優れており、所属したクラブや代表チームでキャプテンを務めるなど、チームをまとめる力も持っていました。

その献身的なプレーぶりで多くのファンを魅了したバウムガルトリンガー。今後の活躍にも注目です。

もう一度検索