ユーロトリップ

『ユーロトリップ』（2004年）は、アイヴァン・ライトマン製作総指揮のアメリカンコメディ映画です。劇場未公開ながら、その独特なユーモアで人気を集めています。

物語は、高校卒業を迎えたスコットがガールフレンドに振られる場面から始まります。失意の中、彼は以前からメールのやり取りをしていたドイツ人のマイクに八つ当たりをしてしまい、さらにゲイであると誤解して絶縁を宣言してしまいます。しかし、マイクが実はミーカという女性だったと知り、スコットは慌てて謝罪のメールを送りますが、拒否されてしまいます。

ミーカが写真で見るととても可愛い女の子だったことから、スコットは彼女のことが頭から離れなくなり、親友のクーパーにけしかけられたこともあり、ミーカが住むベルリンへ行くことを決意します。旅費を節約するため、二人はロンドンから陸路でベルリンを目指すことにします。

ここから、スコットとクーパーの珍道中が始まります。パリでは、ストリートパフォーマーに扮してお金を稼ごうとするも失敗。アムステルダムでは、ハプニングに見舞われ、東欧では過激なサッカーファンと遭遇するなど、行く先々で予想外の出来事が起こります。これらの騒動を通して、スコットはミーカとの出会いを果たそうと奮闘します。

この映画の魅力は、何と言ってもその予測不能な展開と、過剰なまでに誇張されたヨーロッパの描写にあります。各国の文化や習慣をステレオタイプに描き出し、それを笑いに変える手法は、賛否両論ありますが、多くの観客を魅了しました。下品なジョークや露骨な性描写も含まれていますが、それもまたこの映画の特徴の一つと言えるでしょう。

『ユーロトリップ』は、単なるおバカコメディとしてだけでなく、若者の成長を描いたロードムービーとしても楽しむことができます。スコットがミーカとの出会いを求めて旅をする中で、友情や恋愛、そして自分自身を見つめ直していく姿は、観る者に共感と感動を与えます。

この映画は、ヨーロッパ各地の美しい風景を背景に、若者たちの冒険と成長を描いたコメディ作品として、記憶に残る作品です。

もう一度検索