ヨタ

ヨタ (yotta) について

ヨタ（記号: Y）は、国際単位系 (SI) におけるSI接頭語の一つであり、SI基本単位の 10²⁴（＝一𥝱）倍の量を示す際に用いられます。

名称の由来と経緯

ヨタが正式にSI接頭語として定められたのは1991年のことです。しかし、その名称が決定されるまでには、以下のような経緯がありました。

正式採用以前には、イタリア語で「8」を意味する otto （またはギリシャ語の ὀκτώ (okto) に由来するという説もあります）から派生した オタ (otta) という接頭語が非公式に使用されていました。「8」という数字が用いられたのは、10²⁴ が 1000⁸ に近い値であるためです。

しかし、otta という表記では、記号が数字の「0（ゼロ）」と紛らわしい「O（オー）」になってしまうという問題がありました。そのため、otta を変形させた yotta が正式な接頭語として採用されることになったのです。

2進接頭辞: ヨビ (yobi)

ヨタを基にした2進接頭辞として、ヨビ（yobi、記号: Yi）が用意されています。ヨビは 2⁸⁰ = 1024⁸ 倍を意味します。情報量の単位などで用いられます。

最大のSI接頭語からの転落

1991年の制定当初、ヨタは「最大のSI接頭語」として君臨していました。しかし、2022年11月18日に開催された第27回国際度量衡総会 (CGPM) において、10²⁷ を表すロナ (ronna、記号: R) と 10³⁰ を表すクエタ (quetta、記号: Q) が新たなSI接頭語として追加されることが決定されました。これにより、ヨタは31年間保持していた「最大のSI接頭語」の座を明け渡すこととなりました。

関連項目

ヨクト
ヨタバイト

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