ヨークマツザカヤ

ヨークマツザカヤの歴史

ヨークマツザカヤは、北海道・札幌市にかつて存在した百貨店である。この店舗は、もともと札幌松坂屋として1974年に開業し、その後1979年にはイトーヨーカ堂と提携して現在の名称に変更された。

開業の背景と初期の業績

この百貨店の設立は、札幌市の繁華街、すすきのにある市街地再開発ビルにおいて、竹中工務店との共同出資で行われた。地元のニーズに応えるべく開業されたものの、その立地条件が影響し、業績は思うようには伸びなかった。特に、ススキノ地区の特性が販売に影響を及ぼし、数年後には経営再建が急務とされた。

業務提携と経営権の移行

1978年にイトーヨーカ堂との提携が始まったが、これは単なる経営支援にとどまらず、社名に松坂屋を残しながらもイトーヨーカ堂が実質的な運営権を持つ形となった。新名称「ヨークマツザカヤ」として、1979年に新装開店し、より多様な客層をターゲットにした。イトーヨーカ堂はこの時期、地方との提携を強化しており、他の地域にも同じく業務提携を進めていた。

ロビンソン百貨店への転換

1994年にはロビンソン百貨店北海道札幌店へと転換し、松坂屋から完全に離脱。その後は業績の低迷が続き、2002年には店舗規模を縮小し、専門店街ラフィラへと改装を行ったが、結局はこの試みも成果を上げることは難しかった。

最後の営業とその後

ヨークマツザカヤは、2009年に35年の営業を終えた。店舗はその後、ススキノラフィラとして生まれ変わり、イトーヨーカドーが食料品売り場を併設したが、2020年には老朽化が進み営業を終了した。さらに、その建物は取り壊され、新たな商業施設「COCONO SUSUKINO」が2023年に開館。

幻の春日部店

また、今から数十年前、イトーヨーカ堂グループが開発した埼玉県春日部市のショッピングセンターにおいて、ヨークマツザカヤが核店舗として出店する予定だった。しかし、最終的にはロビンソン百貨店が開業することになる。

このように、ヨークマツザカヤは歴史の中で多くの変遷を経てきたが、その名は札幌の商業史に刻まれ、今も多くの人々に記憶される存在である。

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