ライオン (May'n/中島愛の曲)

「ライオン」 - May'n & 中島愛

「ライオン」は、アニメ『マクロスF』のために制作されたデュエットシングルであり、May'nと中島愛が共演しています。この楽曲は、2008年8月20日にflying DOG（JVCエンタテインメント）からリリースされました。楽曲は、著名な音楽プロデューサー菅野よう子によって作曲されています。

楽曲の背景

「ライオン」は、作品内でのアーティスト名義がキャラクター名ではなく、「May'n/中島愛」としてリリースされている点が特徴的です。このシングルは、二人にとっての2作目であり、表題曲はアニメ『マクロスF』第18話からのオープニングテーマに選ばれました。放送に先駆けて、「マクロスF 超時空スーパーライブ」にて初めて披露されたことでも注目されました。

楽曲のテーマは、「三角関係」であり、サビの繰り返されるフレーズが二人のキャラクターの同時の心情を表現しています。菅野よう子は、歌う二人が同時に「あなた」に伝えることで、複雑な人間関係を痛感できるように意図しました。

May'nは「同じ歌詞であっても、異なる想いが込められている」と語り、中島愛は「互いに違う表現力を持ちながらも、合わせることで強力なインパクトを生み出した」と振り返っています。

カップリング曲「ノーザンクロス」

シングルに収録されているカップリング曲「ノーザンクロス」は、シェリル・ノーム starring May'nのソロ曲であり、アニメ第16話からのエンディングテーマとして使用されています。この曲もシェリルが病から復帰する重要な場面で流れるため、物語の中で特別な意味を持っています。菅野は、この楽曲がシェリルの過去に対する叫びを表現していると語っています。

May'nは自身が菅野に褒められた経験を嬉しく思っており、その後のライブでは厳しいテンポでパフォーマンスを披露したこともあります。

様々な候補からの選定

菅野は、「トライアングラー」、「ライオン」、「ノーザンクロス」の3曲をオープニングテーマの候補として総監督の河森正治に提出しました。河森は作品構成を 学園ものから深刻な展開へと変えることを望んでいたため、曲の重さを考慮した上で選定が行われました。

最終的には、オープニングテーマには「トライアングラー」が選ばれ、後半のオープニングテーマにはデュエット曲の「ライオン」が採用されました。

プロモーションと人気

「ライオン」は『朝日新聞』などで広告も展開され、特別にデザインされたトレーラーが人気エリアを巡回しながら楽曲を流すキャンペーンも行われました。この曲はオリコンチャートでも高評価を受け、2008年9月の月間ランキングでは6位を記録しました。

その後、カラオケランキングでも数年間にわたり上位に名を連ね、アニメソングとしての人気が伺えます。2019年には、映画主題歌賞にも選出され、歴史的な楽曲としての地位を確立しました。

コンサートでのパフォーマンス

「ライオン」は、ふたりが同じイベントに出演することは珍しく、2019年2月に開催されたライブで5年ぶりにデュエットされました。さらに、2023年にはNHKの音楽番組で生演奏が行われ、菅野よう子とともにパフォーマンスする場面もありました。

結論

「ライオン」はアニメ『マクロスF』の象徴的な楽曲として、いまだに多くのファンに愛されています。この楽曲は、May'nと中島愛の個々の魅力を引き出すと同時に、深いテーマ性を持つ音楽作品であることが評価されています。今後も彼女たちのパフォーマンスと「ライオン」の魅力に注目が集まることでしょう。

もう一度検索