ライオンズハート

ライオンズハート (Lionsheart)

ライオンズハートは、1990年代初頭に結成されたイングランド出身のヘヴィメタルバンドです。元グリム・リーパーのボーカリストであるスティーヴ・グリメットと彼の盟友であるオワーズ兄弟を核として活動を開始しました。1992年にデビューアルバム『ライオンズハート』をリリースし、特に日本において広がりを見せました。

結成の背景

バンドは1990年、チェルトナムの音楽シーンから誕生しました。スティーヴ・グリメットは、過去にヘヴィメタルバンド「グリム・リーパー」での活動を通じてその名を知られていました。このスティーヴに、オワーズ兄弟が加わり、Fury and Toucheという別のバンドを経て、ライオンズハートが結成されたのです。デビューアルバムのリリース後、オワーズ兄弟の脱退により急遽メンバーの変更が求められるなど、波乱万丈な幕開けとなりました。

日本での成功

1993年、バンドは日本でも活動を開始し、新しいアルバムをリリース。この時期のロックシーンではグランジやオルタナティブロックが広がりを見せていましたが、ライオンズハートはその流行に抗う形で正統派ブリティッシュ・ヘヴィメタルのoundsを貫き、日本のファンに受け入れられました。音楽雑誌『BURRN!』による評価も高く、注目の新人として扱われるなど、新たなファン層を獲得しました。しかし、オワーズ兄弟の突然の脱退と、それによる準備不足が影響し、来日公演ではパフォーマンスのクオリティが低下し、ファンを失望させる結果にも繋がりました。

活動休止と再始動

1995年には、セカンドアルバム『プライド・イン・タクト』が日本でヒットを記録したものの、母国イングランドではあまり注目されず、バンドは活動休止に追い込まれました。その後、1998年までサードアルバムのリリースが遅れ、バンドは長期の沈黙期間に入ります。この間に、グリメットはソロ活動を始めました。

2000年頃、バンドは再び動き出し、2004年にはアルバム『アビス』をリリースしました。この頃、グリメットは再びソロ活動を強化していき、バンドは自然消滅の道を辿ることとなりました。その間、イアン・ナッシュだけが残留し、グリメットが主宰する新生グリム・リーパーに移行しました。

最終メンバーと旧メンバー

ライオンズハートの最終メンバーには、スティーヴ・グリメット (ボーカル)、イアン・ナッシュ (ギター)、スティーヴ・ヘイルズ (ドラム)、エディー・マーシュ (ベース)が名を連ねていました。旧メンバーには、マーク・オワーズ(ギター)、スティーヴ・オワーズ(ベース)、アンソニー・クリスマス(ドラム)、グラハム・コレット(キーボード)など多くの才能が集まりました。

ディスコグラフィ

ライオンズハートのスタジオアルバムには、以下の作品があります：

• - 『ライオンズハート』 (1992年)
• - 『プライド・イン・タクト』 (1994年)
• - 『アンダー・ファイヤー』 (1998年)
• - 『アビス』 (2004年)

また、ライブアルバムとして『ライジング・サンズ』もリリースされています。

ライオンズハートは短い活動期間の中で、特に日本での存在感を強め、その音楽的影響は今もなお多くのファンに愛されています。

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