ライズ・オブ・ザ・フットソルジャー

『ライズ・オブ・ザ・フットソルジャー』は、2007年に公開されたイギリスのクライム映画です。実在したギャング、カールトン・リーチの自伝『Muscle』を原案とし、レッテンドン殺人事件という実際に起きた事件を題材に、ギャングたちの生き様を描いています。日本では劇場公開されず、ビデオスルーとしてリリースされました。

当初の邦題は『UKギャングスタ― イギリスで最も恐れられた男』でしたが、DVD再販時に原題に準拠したタイトルに変更されています。

続編として、『キング・オブ・ギャングスタ―』(原題:Rise of the Footsoldier Part II: Reign of the General)が制作されました。この作品までは、カールトン・リーチの半生を基にした実話映画でしたが、カールトン・リーチ本人と彼を演じた俳優リッチ・ハーネットが合同で企画していた『Reign of the General』がフットソルジャーシリーズの著作権に起因する訴訟で敗訴したため、その後のシリーズは、実話から大きく離れたフィクション作品へと変化していきます。

2017年に制作された3作目『キング・オブ・ギャングスタ―2』(原題:Rise of the Footsoldier: The Pat Tate Story）では、1作目で殺害されたパット・テイトとトニー・タッカーを主人公に、過去の出来事を描いています。カールトン・リーチ自身も、「これは彼の物語ではない」とコメントしており、シリーズは完全にフィクションとして展開していくことになります。

日本では、1作目、2作目、3作目、5作目のみがローカライズされており、全てビデオスルーでのリリースとなっています。

ストーリー

物語の舞台は、1970年代後半のロンドン。ウエストハムのフーリガン集団ICF(インターシティ・ファーム)のリーダーとして名を馳せていたカールトン・リーチ。暴力と酒、SEXに明け暮れる日々を送っていました。結婚後も変わらない彼の生活は、ナイトクラブでの用心棒の仕事へと繋がり、裏社会の大物トニーとの出会いを経て、彼は次第に深みへと沈んでいきます。

キャスト

リッチ・ハーネット
クレイグ・フェアブラス
テリー・ストーン
ローランド・マヌーキアン
フランク・ハーパー
ビリー・マーレイ
ニール・マスケル
キルストン・ウェアリング

シリーズ作品

キング・オブ・ギャングスタ―
原題: Rise of the Footsoldier Part II: Reign of the General
1作目の後日談。3人の死後のカールトンの動向と再起を描く。
ラスト・ギャングスタ―
原題: Rise of the Footsoldier: The Pat Tate Story
旧邦題: キング・オブ・ギャングスタ―2
パット・テイトのスピンオフ作品。トニー・タッカーやミッキーとの出会い、1作目の裏側、死に至るまでの経緯を描く。史実とは異なる脚色されたストーリー。
Rise of the Footsoldier 4: Marbella
ライズ・オブ・ザ・フットソルジャー オリジンズ
原題: Rise of the Footsoldier: Origins
トニー・タッカーのスピンオフ作品。フォークランド紛争従軍後からレッテンドン殺人事件に至るまでを描く。一部は実話に基づいている。
Rise of the Footsoldier: Vengeance

『ライズ・オブ・ザ・フットソルジャー』シリーズは、実話に基づいた初期作品から、フィクションへと移行していくにつれて、過激な描写と、男たちの生き様をよりドラマチックに描く作品へと変化していきました。クライム映画ファン必見のシリーズと言えるでしょう。

外部リンク

ライズ・オブ・ザ・フットソルジャー - IMDb（英語）
Rise of the Footsoldier - Rotten Tomatoes（英語）

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