ライノル・エニミア

ライネル・ローウェン・エニミア：ナウルを率いた人権派弁護士

ライネル・ローウェン・エニミア（Lionel Rouwen Aingimea、1965年9月2日 - ）は、ナウルの著名な人権派弁護士であり、政治家です。2019年8月27日から2022年9月28日まで、ナウル共和国の大統領として国を率いました。彼の名前は、「アインギメア」や「エンガミア」と表記されることもあります。

政界への挑戦と大統領就任

2013年6月8日の国会議員選挙にメネン選挙区から立候補しましたが、残念ながら落選しました。しかし、2016年7月9日の議員選挙で見事当選を果たし、政界での足掛かりを築きました。2019年8月24日の議員選挙では再選を果たしましたが、当時の現職大統領であったバロン・ワカは落選しました。ナウルの政治体制では、大統領は国会議員の中から選出されるため、ワカは大統領の座を退くこととなりました。

後任の大統領候補としては、当初、財務大臣兼大統領補佐大臣であったデビッド・アデアンが有力視されていました。エニミアは、かつてアデアンの下で法務秘書官を務めていた経歴があります。しかし、ナウル議会内で行われた大統領選挙において、エニミアはアデアンを12対6で破り、見事大統領の座を射止めました。

大統領就任後、エニミアは新任の国会議員6名からなる内閣を組織し、自らは大統領の職務に加え、外務大臣も兼任することとなりました。

国際舞台での活躍

大統領就任からわずか1か月後の2019年9月26日、エニミアは第73回国際連合総会に出席し、持続可能な開発目標（SDGs）などに関する一般討論演説を行いました。この演説を通じて、ナウルの国際社会における存在感を示しました。また、同年9月28日には台湾を訪問し、中華民国総統である蔡英文と会見し、両国の友好関係を深めました。

同年10月22日には、日本の令和天皇徳仁の即位礼正殿の儀に参列するため日本を訪問し、翌23日には内閣総理大臣であった安倍晋三と会談しました。これらの国際的な活動を通じて、ナウルの国益を守り、国際社会における地位向上に尽力しました。

南太平洋大学総長としての貢献

2020年7月1日から1年間、エニミアは自身の出身校である南太平洋大学の第28代総長を務めました。教育者としての側面も持ち合わせており、母校の発展に貢献しました。

ライネル・ローウェン・エニミアは、人権派弁護士、政治家、そして教育者として、ナウル国内外で多岐にわたる分野で活躍しました。彼のリーダーシップは、ナウルの発展に大きく貢献したと言えるでしょう。

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