ライブラリータワー

U.S.バンクタワー（旧ライブラリータワー）

U.S.バンクタワーは、カリフォルニア州ロサンゼルスのダウンタウンにある超高層ビルで、元々はライブラリータワーと呼ばれていました。このビルは、高さ310.3メートルで州内ではウィルシャー・グランド・センター、セールスフォース・タワーに次いで3番目に高い建物であり、アメリカ全体では2019年時点で15位の高さを誇ります。デザインは、著名な建築家ヘンリー・N・コブが関与している、彼も共同経営者のペイ・コブ・フリード社によって手がけられました。

このタワーが「ライブラリータワー」と呼ばれていたのは、向かいに位置するロサンゼルス公共図書館がその名前の由来です。この公共図書館は1986年に2度にわたって火災に見舞われ、相当の損傷を受けました。その再建にあたり、図書館上空の未使用の容積率が開発業者に販売され、その資金をもとにこの超高層ビルが建てられることになりました。開発初期にはファースト・インターステート銀行が入居していたため、当初はファースト・インターステート・バンク・ワールド・センターと称されていましたが、その後ウェルズ・ファーゴに買収され、2003年にU.S.バンコープ傘下のUSバンクに賃貸されたことで、現在の名前になりました。

U.S.バンクタワーは、ロサンゼルスのスカイラインにおいて非常に目を引く存在です。地元市民は今でもこのビルをライブラリータワーとして親しまれています。

しかし、このビルには暗い歴史もあります。2001年の9月11日のテロ事件以降、イスラム系テロ組織アルカーイダが再びアメリカ国内でテロを実施すると表明した際、特に西海岸の高層ビルが標的の一つとされ、その中にU.S.バンクタワーも含まれていました。実際、9・11テロの際にもこのビルは標的の一つに挙げられていたため、今もなお入念なテロ対策が行われています。

このようにU.S.バンクタワーは、その美しいデザインと歴史的な背景を持つ一方で、安全への取り組みも怠られていない、現代の都市のシンボルでもあります。市民にとって親しみやすい姿を保ちながら、都市景観の中心的な存在として機能し続けています。

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