ラインホルト・マイヤー

ラインホルト・マイアー（Reinhold Maier, 1889年10月16日 - 1971年8月19日）は、ドイツ（西ドイツ）の政治家であり、1957年から1960年まで自由民主党 (FDP) の党首を務めました。また、バーデン＝ヴュルテンベルク州の初代首相としても知られています。

生い立ちと教育

マイアーは、シュトゥットガルト近郊のショルンドルフで、建築家を父として生まれました。プロテスタントの家庭で育ち、シュトゥットガルトのギムナジウムを卒業後、グルノーブル大学とテュービンゲン大学で法学を学びました。学生時代からリベラルな思想を持ち、ラーフェンスブルクでの司法修習を経て、ハイデルベルク大学で法学博士号を取得しました。

ヴァイマル共和国からナチス時代

第一次世界大戦に従軍後、1920年に弁護士免許を取得。ヴァイマル共和国時代にはドイツ民主党に所属し、同党が1930年にドイツ国家党に合流すると、ヴュルテンベルク州経済大臣に就任しました。1932年にはドイツ帝国議会議員に選出されますが、ナチスが政権を掌握すると、1933年3月に全権委任法に賛成票を投じました。しかし、その直後に議席を奪われ、党も解散に追い込まれ、ヴュルテンベルク州経済大臣の地位も失いました。さらに、ナチスの圧力により、ユダヤ人の血を引く妻との離婚を強いられ、妻と子供たちはイギリスへ亡命しました。第二次世界大戦後、妻とは再婚しています。

戦後の活動

戦後の1945年、マイアーは民主人民党の結成に参加しました。同党は現在、FDPのバーデン＝ヴュルテンベルク州支部となっています。また、1945年から1952年まで、アメリカ軍軍政部の指名により、米国占領地域であったヴュルテンベルク＝バーデン州（現在のバーデン・ヴュルテンベルク州北部）の首相を務めました。1948年にはリベラル新党であるFDPに合流。1952年にバーデン＝ヴュルテンベルク州が発足すると、同州の首相に就任しました。州議会第一党であったドイツキリスト教民主同盟 (CDU) を排除し、ドイツ社会民主党などとの連立政権を樹立しました。州首相として、1952年から1953年にかけて連邦参議院議長を務め、1953年には短期間、州の法相を兼任しました。

連邦議会議員とFDP党首

CDUが勝利した1953年のドイツ連邦議会選挙で当選し、州首相を辞任。1959年まで連邦議会議員を務めました。1957年から1960年まで、第3代FDP党首を務めました。1969年にはシュトゥットガルト市名誉市民に選ばれ、1971年に同地で亡くなりました。

関連情報

Klaus-Jürgen Matz, Reinhold Maier (1889–1971). Eine politische Biographie, Düsseldorf 1989
ラインホルト・マイアー財団（ドイツ語）

マイアーは、激動の20世紀を生きた政治家として、そのリベラルな思想と行動を通じて、ドイツの民主主義の発展に貢献しました。

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